65歳を迎え、いよいよ定年退職。
待ちに待ったセカンドライフのはずが、現実は厳しい経済状況に直面している方も少なくないのではないでしょうか。
特に、年金だけでは生活が厳しいという声は後を絶ちません。
総務省の家計調査によると、65歳以上の単身無職世帯の平均消費支出は月14万円程度となっています。
しかし、これはあくまでも平均であり、医療費や介護費用などが発生した場合、この金額では足りないことも十分あるでしょう。
2024年9月11日に公表されたアンケート調査では、約9割が「老後のために最低限1000万円の貯蓄が必要」と回答したことがわかりました。
物価上昇も加わり、生活費は年々高騰しているのが現状です。
そこで今回は、65歳以上の貯蓄事情や家計の収支を踏まえて、老後のお金事情を紐解いていきます。
1. 約9割が「老後のために最低限1000万円の貯蓄が必要」と回答
株式会社MS-Japanは2024年9月11日、「老後の貯蓄・仕事」に関する実態調査を公表しました。
管理部門・士業人材390名にアンケートを実施したところ、約9割が「老後のために最低限1000万円の貯蓄が必要」と回答したとのことです。
- 2000万円以上:72.8%
- 1000万円~1999万円:15.4%
老後2000万円問題も記憶に新しく、まとまった金額を望む声が多いようです。
一方で、現在の貯蓄が1000万円以上という人は47.9%となっています。
年代別の結果を見ても、60歳代でも達成割合が62.9%になっていることから、さらなる貯蓄が必要な世帯も少なくないようです。
調査からは、「貯蓄額1000万円以上」の人は7割以上が投資をしていることもわかりました。
では、65歳以上で「無職」の夫婦世帯は、実際にいくらの貯蓄を保有しているのでしょうか。