2024年10月より、社会保険の適用範囲が拡大されます。短時間労働者の方に影響がある法改正なので、現在パートやアルバイトで就労している方はどのような影響があるのか押さえておきましょう。
社会保険に加入する際には「106万円の壁」や「130万円の壁」が話題にあがり、手取り収入が減ってしまうデメリットが注目されがちです。
今回は、社会保険適用拡大の内容や労働者にとってのメリットやデメリットを解説します。
1. 社会保険の適用拡大を知らない人は多い
エフアンドエムネット株式会社が行ったアンケート調査によると、社会保険適用拡大の実施について「知っていた」と回答した人の割合が38.0%、「知らなかった」と回答した人の割合が62.0%でした。
半数以上の人が、社会保険に関する法改正を把握していなかったことになります。今回の法改正では、従業員数51名~100名の企業で働くパート・アルバイトの方が影響を受けます。
つまり、既に社会保険に加入している方は影響がありません。
また、従業員数51名~100名の企業で働いているパートやアルバイトでも、すべての人が社会保険に加入するとは限りません。以下の条件に該当する労働者が、新たに社会保険へ加入します。
- 週の所定労働時間が20時間以上ある
- 所定内賃金が月額8万8000円以上ある
- 2カ月を超える雇用見込みがある
- 学生ではない
自分が新たに社会保険に加入するのか判断に迷う場合は、勤務先に確認してみるとよいでしょう。