2. 社会保険に加入するメリットとデメリット

新たに社会保険へ加入することになった場合、どのような影響があるでしょうか。

以下で、メリットとデメリットの双方を解説します。

2.1 メリット

社会保険に加入すると厚生年金保険料を納めるため、将来受給できる年金が増えます。年金は終身に渡って支給され、長生きリスクに備えるうえで頼れる制度です。

現役のときに保険料を負担し、将来に備えることは有意義です。

病気やけがにより障害状態と認定された場合には障害基礎年金に加えて障害厚生年金が支給され、亡くなった場合には遺族基礎年金に加えて遺族厚生年金が支給されます(それぞれ条件あり)。

さらに、健康保険に加入することで病気やけがで休業を余儀なくされたときに傷病手当金が支給されます。

また、出産で休業する際には出産手当金が支給されるため、受けられる社会保障が手厚くなる点はメリットでしょう。

公的保険でカバーできるリスクの範囲が広がれば、得られる安心も大きいはずです。

実際に、エフアンドエムネット株式会社が行ったアンケート調査でも「妊娠・出産を経て手当にかなりお世話になったので、好意的に捉えている」「保障が手厚くなることで安心感のようなものが増え、働く意欲が多少上がるのではと思います。」という声が寄せられています。

2.2 デメリット

社会保険に加入するデメリットは、保険料負担が発生することにより手取り収入が減少する可能性がある点です。

これまで家族の扶養に入っており負担がゼロだった中、急に社会保険料負担が生じることで、家計に悪影響が出るかもしれません。

実際に、エフアンドエムネット株式会社が行ったアンケート調査でも「社会保障で生活が苦しくなるのは本末転倒だと思う。」「社会保険の適用が拡大されると配偶者の控除が受けられ無くなったりする家庭も出てきたりして毎月の保険料が余計にかかったりして大変になりそうな感じがした。」という声が寄せられています。

しかし、社会保険に加入することで将来受け取れる給付が増えます。昨今は平均寿命が延びているため、結果的に負担よりも給付のほうが大きくなる可能性も考えられるでしょう。