4. 最低賃金引き上げのインパクトはどれくらい?
最後に、最低賃金引き上げのインパクトを試算してみました。今回は一律50円上昇した場合の週の労働時間別の月収・年収に与えるインパクトは次のとおりです。
最低賃金の情報をもとに筆者試算。円単位で四捨五入して記載。
※月収では、365(年間日数)÷12(月数)÷7(1週あたりの日数)で計算したものをひと月あたりの週数として使用(四捨五入して4.3週)。年収は月収を単純に12倍している。なお、うるう年ではない前提となる。
※時給は全国の最低賃金の加重平均を使用
- 時給1004円の場合
<週10時間勤務>
月収:4万3172円
年収:51万8064円
<週20時間勤務>
月収:8万6344円
年収:103万6128円
<週30時間勤務>
月収:12万9516円
年収:155万4192円
- 時給1054円の場合
<週10時間勤務>
月収:4万5322円
年収:54万3864円
月収想定上昇額:2150円
年収想定上昇額:2万5800円
<週20時間勤務>
月収:9万644円
年収:108万7728円
月収想定上昇額:4300円
想定上昇額:5万1600円
<週30時間勤務>
月収:13万5966円
年収:163万1592円
月収想定上昇額:6450円
想定上昇額:7万7400円
週の労働時間が10時間の方で年収に対して約2万6000円、週30時間の方ですと、約7万7000円ほどの引き上げインパクトがある試算です。
最低賃金は働く人にとっては必ず知っておきたいトピックです。最低賃金の引き上げによって今後どのように経済が変化していくのか、注目が集まっています。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年度地域別最低賃金額改定の目安について」
- 厚生労働省「令和6年度地域別最低賃金額改定(目安)のお知らせ」
- 厚生労働省「地域別最低賃金の全国加重平均額と引上げ率の推移」
- 厚生労働省「令和6年度地域別最低賃金額改定の目安に関する公益委員見解」
中本 智恵