来たる2025年は「団塊の世代」がすべて75歳以上の後期高齢者となる年。このシルバーウイークは、日頃はつい避けがちな介護や相続に関することが話題が出るご家庭もあるでしょう。

【画像1枚目】2025年には「団塊の世代」がすべて75歳以上の後期高齢者に

日本の人口の推移

出所:厚生労働省「我が国の人口について」

お金に関することは身内だからこそなかなか話に出しにくいもの。でも、親に万が一のことがあった「その時」にどう行動するのが正しいかは、ぜひ知っておきたいですね。銀行などの預貯金の扱いは、その最たる例でしょう。

みなさんの中に「死亡届を出した人の銀行口座から引き出したいのだけど、誰も知らないから問題ないだろう」このように思っている人はいませんか。

死亡した人の銀行口座は速やかに凍結する必要があります。凍結前に引き出すと、思いがけないトラブルに巻きこまれる恐れがあるので注意が必要です。

本記事では、死亡届を出した後に、銀行口座の凍結前にお金を引き出してもいいのかについて解説。引き出した後に待っているリスクや、払戻しが必要な場合に取る方法に関してもご紹介します。

1. 死亡届を役所に出しても銀行口座は「凍結されない」

役所に死亡届を提出しても銀行口座は凍結されません。銀行は、相続人から死亡した旨の連絡を受けて初めて口座を凍結します。

そのため、死亡届を役所に提出した後でも、凍結されていない限り、預金の引き出しは可能です。ただし例外的に、銀行側が口座を凍結する場合もあります。

新聞で名義人の死亡が確認できたり、葬儀が行われていた事実を、親族に確認したりすることで、名義人の口座を凍結するケースです。

死亡届を提出した場合、速やかにすべての取引金融機関に、死亡した旨を伝えることが重要です。