2024年に新NISAがスタートし、これまでは興味がなかった人も資産運用を始めています。

資産運用は老後の生活に備えるための重要な手段です。収入と支出を把握し、家計を改善すれば、資産運用に使えるお金を増やすことができます。

一方、万が一のリスクに備える手段は保険です。2021年度「生命保険に関する全国実態調査」(生命保険文化センター)によれば、保険料の支払い額は世帯平均で年間37万1000円であり、月々3万円近くを保険料として支払っている計算になります。

資産運用と保険で、バランスよく将来に備えることはできているでしょうか。

1. 万が一のリスクに備える

保険に入れば万が一のことが起こったときに、経済的な負担を抑えることができます。

ただしリスクの中にも、保険で備えるのに適しているリスクと適していないリスクがあります。「確率」と「負担」の軸で、リスクを4つに分類したリスクマップで見てみましょう。

「低確率・負担大」のリスクのイメージ

「低確率・負担大」のリスクのイメージ

出所:ウェルスナビ株式会社作成

保険で備えたいのは、発生する確率は低いものの、いざ起こってしまうと経済的な負担が甚大になる「低確率・負担大」のリスクです。具体的には、家計を担う人が若くして死亡する、自宅で火災が発生するといったことです。

めったに起こらないことに備えて、貯金などでまとまったお金を準備しておくのは現実的ではありません。少額のコストを支払って保険に加入しておけば、万一のときに家計へのダメージが甚大になるのを避けられます。