減点方式から加点方式へ
同じく仕事と幼稚園役員をしている筆者も、子どもが2人よりは3人の方が精神的に楽になりました。それは子どもが3人になり、減点方式から加点方式に変わったからでしょう。
子ども2人までは、「みんなが普通に子育てをしているのだから、全てを完璧にこなさないと」と日々自分を追い込んでいました。1日のスタートが100点で、「公園に行けなければ−10点、お惣菜を使った日は−10点、子どもを怒れば−30点」という減点方式。もちろん100点満点で終わる日などなく、自分を責めるのです。
子ども3人となってからは、「子ども3人を大人1人で見るなんて無理」と一気に肩の力が抜けました。多くを諦め、1日のスタートが0点となり、「ご飯が作れたから20点、折り紙の折り方を教えたから10点、今日は怒らなかったから30点」と加点方式に変わったのです。
減点から加点に変わったことで、義務感が減り、自分が自然体でいられることが増えたように思います。それまで自然体でなかったというのもおかしいのですが、それほど「完璧な母親にならないと」という考えは根強いものでした。
大切なのは「無知の知」であること
上記の3つの考えは、「子どもが3人以上いるから許される考え」ではありません。皆それぞれ悩み、試行錯誤しながら行き着いた考え。「1人目のときからこうであれたら、もっと心にゆとりを持って子どもと向き合い、育児を楽しめたのに」と口にします。