「年金だけの生活は厳しい」と感じる方が増えています。

【年金生活者支援給付金】は、生活支援を図ることを目的に「年金に上乗せして」支給されるものです。

対象者は、公的年金などの収入金額や、その他の所得が一定基準以下となっている方です。

本記事では、3種類の「年金生活者支援給付金」の対象者と支給額、給付額が変動する要因についてわかりやすく解説します。

1. 10月15日支給の【年金生活者支援給付金】は3種類!

【写真1枚目/全3枚】対象者へ支給される3種類の「年金生活者支援給付金」。次の写真で「給付額の例」をチェック1/3

【写真1枚目/全3枚】対象者へ支給される3種類の「年金生活者支援給付金」。次の写真で「給付額の例」をチェック

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金について」

10月15日の公的年金の支給日に、対象者には【年金生活者支援給付金】も支給されます。

年金生活者支援給付金は3種類あり、それぞれ対象者や年齢が異なるため、詳しくチェックしていきましょう。

1.1 「老齢年金生活者支援給付金」の対象者と支給額

「老齢年金生活者支援給付金」の支給を受けるには、次の3つの基準をすべて満たしている必要があります。

  • 老齢基礎年金を受給している65歳以上の方
  • 前年の公的年金などの収入金額+その他の所得=基準額「87万8900円」以下
  • 同一世帯の全員が「住民税非課税」

なお、「前年の公的年金などの収入金額+その他の所得」が以下に該当する方には「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

前年の年金収入金額とその他の所得の合計が77万8900円を超え87万8900円以下

【老齢年金生活者支援給付金】の給付額は、「月額5310円を基準」に保険料納付済期間等に応じて算出されます。

具体的には、以下の「保険料納付期間に基づく月額」と「保険料免除に基づく月額」の合計額が【老齢年金生活者支援給付金】の給付額です。

・「保険料納付期間に基づく月額」
5310円×保険料納付期間/被保険者月数480月

・「保険料免除に基づく月額」
1万1333円×保険料免除期間/被保険者月数480月

【老齢年金生活者支援給付金】給付額の例2/3

【老齢年金生活者支援給付金】給付額の例

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」

 

 

1.2 「遺族年金生活者支援給付金」の対象者と支給額

遺族年金生活支援給付金の対象者は、次の全てを満たす方です。

  • 遺族年金基金の受給者
  • 前年の所得が472万1000円以下(扶養親族などの数に応じて増額)

支給判定に、遺族年金などの「非課税収入」は含まれません。

遺族年金生活支援給付金の給付額は、月額5310円です。

なお、遺族年金を受給している子の人数によって、月額が異なります。

【遺族年金生活者支援給付金】給付額の例3/3

【遺族年金生活者支援給付金】給付額の例

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」

1.3 「障害年金生活者支援給付金」の対象者と支給額

「障害年金生活者支援給付金」の支給を受けるには、次の2つの基準をすべて満たしている必要があります。

  • 障害基礎年金を受給している
  • 前年の所得が472万1000円以下(扶養親族などの数に応じて増額)

なお、「障害年金生活者支援給付金」の支給判定に、障害年金などの「非課税収入」は含まれません。

障害年金生活支援給付金の給付額は、障害等級によって異なります。

  • 障害等級1級の方:月額6638円
  • 障害等級2級の方:月額5310円

2. 年金生活者支援給付金の「給付額は年度ごとに変わる」

ここからは、10月15日に支給される年金生活者支援給付金が「昨年度と比べどれほど増えたのか」や、「どのようなことで支給額が改定されるのか」を解説します。

2.1 給付額は毎年度「物価の変動で改定される」

物価の変動に応じて、毎年4月分から「年金生活者支援給付金」の給付基準金額の改定が行われます。

支給額の改定は、毎年度行われる仕組みです。

なお、4月分と5月分の年金生活者支援給付金は、6月に支給されます。

そのため、年金生活者支援給付金の支給額が改定された場合、6月の支給に合わせて「年金生活者支援給付金支給金額改定通知書」が送付されます。

2.2 2024年度の給付額は「昨年度と比べ3.2%増」

2024年10月15日(火)に支給される年金生活者支援給付金は、2024年度4月分からの改定により昨年度と比べ3.2%引き上げられました。

ただし、老齢年金生活者支援給付金を受給する方で「国民年金保険料の免除期間がある」場合は、3.2%増額されないケースもあります。

なぜなら、2024年度の老齢基礎年金額は、受給者の生年月日により改定率が異なるからです。

「国民年金保険料の免除期間がある」老齢年金生活者支援給付金の支給金額は、それぞれの生年月日に応じた改定率により算出されます。

3. まとめにかえて

今回は、3種類の「年金生活者支援給付金」の対象者と支給額についてみていきました。

「年金生活者支援給付金」は老齢・遺族・障害年金のいずれかを受給中で、収入や所得が一定基準額以下の方へ、生活の支援を図ることを目的に支給されるものです。

すでに手続きを済まされている方や、年金生活者支援給付金を受給されている方は手続き不要で「年金生活者支援給付金」を受給できます。

年金生活者支援給付金の新たな対象となる方には、日本年金機構よりはがき型の「年金生活者支援給付金請求書」が送付されます。

その場合、申請手続きが必要で、支給が決定すると年金と同じ受け取り口座に「年金とは別に支給」されるため、申請漏れがないよう確認しておきましょう。

参考資料

安達 さやか