2. 年金生活者支援給付金の「給付額は年度ごとに変わる」
ここからは、10月15日に支給される年金生活者支援給付金が「昨年度と比べどれほど増えたのか」や、「どのようなことで支給額が改定されるのか」を解説します。
2.1 給付額は毎年度「物価の変動で改定される」
物価の変動に応じて、毎年4月分から「年金生活者支援給付金」の給付基準金額の改定が行われます。
支給額の改定は、毎年度行われる仕組みです。
なお、4月分と5月分の年金生活者支援給付金は、6月に支給されます。
そのため、年金生活者支援給付金の支給額が改定された場合、6月の支給に合わせて「年金生活者支援給付金支給金額改定通知書」が送付されます。
2.2 2024年度の給付額は「昨年度と比べ3.2%増」
2024年10月15日(火)に支給される年金生活者支援給付金は、2024年度4月分からの改定により昨年度と比べ3.2%引き上げられました。
ただし、老齢年金生活者支援給付金を受給する方で「国民年金保険料の免除期間がある」場合は、3.2%増額されないケースもあります。
なぜなら、2024年度の老齢基礎年金額は、受給者の生年月日により改定率が異なるからです。
「国民年金保険料の免除期間がある」老齢年金生活者支援給付金の支給金額は、それぞれの生年月日に応じた改定率により算出されます。
3. まとめにかえて
今回は、3種類の「年金生活者支援給付金」の対象者と支給額についてみていきました。
「年金生活者支援給付金」は老齢・遺族・障害年金のいずれかを受給中で、収入や所得が一定基準額以下の方へ、生活の支援を図ることを目的に支給されるものです。
すでに手続きを済まされている方や、年金生活者支援給付金を受給されている方は手続き不要で「年金生活者支援給付金」を受給できます。
年金生活者支援給付金の新たな対象となる方には、日本年金機構よりはがき型の「年金生活者支援給付金請求書」が送付されます。
その場合、申請手続きが必要で、支給が決定すると年金と同じ受け取り口座に「年金とは別に支給」されるため、申請漏れがないよう確認しておきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」
- 厚生労働省「年金生活者給付金支援制度について」
- 衆議院「年金生活者給付金の支給に関する法律」
- 日本年金機構「年金生活者給付金の対象となるのはどんな人ですか」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求手続きのご案内」
- 日本年金機構「手続きが遅れると年金生活者支援給付金は受け取れなくなりますか。」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)は、いつ頃送られますか。」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金が不該当になった理由は何ですか。」
- 日本年金機構「「支給金額変更通知書」(または「不該当通知書」)が届きました。なぜですか。」
- 日本年金機構「年金Q&A (年金生活者支援給付金の継続認定)」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金を受け取るためには、毎年、手続きが必要ですか。」
- 日本年金機構「「年金生活者支援給付金支給金額(改定)通知書」はどのような通知書ですか。」
- 日本年金機構「令和6年度の年金額および年金生活者支援給付金支給金額の改定について」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金に関するお問い合わせ先」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)は、いつ頃送られますか。」
- 日本年金機構「手続きが遅れると年金生活者支援給付金は受け取れなくなりますか。」
安達 さやか