老後に受け取る厚生年金からは、一定の条件を満たす場合に社会保険料や税金が天引きされます。
たとえば、厚生年金を月額14万円受給している75歳男性の場合、社会保険料や税金が引かれると、その分手取り額が減ってしまいます。
手取りが減ると自由に使えるお金が少なくなるため、どのくらい引かれるのかが気になるところです。
本記事では、厚生年金から天引きされる社会保険料や税金の種類を解説するとともに、厚生年金を月額14万円受給している75歳男性が毎月納める社会保険料はどのくらいかをシミュレーションしていきます。
1. 75歳の厚生年金の平均受給額は14万4523円
厚生労働省の発表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、75歳の厚生年金の平均受給額は14万4523円です。
受給者全体の平均が14万3973円なので、ほぼ一致しています。なお、この金額には国民年金の受給額も含まれています。
しかしこの金額は、年金支払額(額面金額)であり、実際に口座に振り込まれる金額は、社会保険料や税金が天引きされた後の金額です。
このままの金額が振り込まれると思っていると、生活費が不足する可能性があります。実際に振り込まれる金額は、原則として毎年6月に送付される「年金振込通知書」に記載されている、「控除後振込額」を確認してください。
上図の赤枠の部分が控除後振込額の欄です。