5. 現役FPが老後資産のつくり方を考える
今回は厚生年金と国民年金の平均受給額や、年金から天引きされるお金について見てきました。
年金からも税金や保険料が天引きされるため、実際の手取り額は額面よりも少なくなります。
さらに、日本の公的年金制度は、少子高齢化に伴う受給者の増加と労働人口の減少により、年金受給額が目減りする可能性があります。
退職後の老後生活が長くなれば、生活費、介護費、医療費などを賄うための資金が必要になってきます。
そのため、今のうちから貯蓄を備えておくことが大切です。
銀行に預けていれば安全性は高いですが、資産の増加は見込めません。年金に頼らない老後を目指すために、早期からの資産運用を始めてもいいでしょう。
現在では、NISAやiDeCoなどの税制優遇制度が充実しており、資産運用を始める環境が整っています。
ただし資産運用は、元本割れするリスクもがあるため、リスクを正しく理解することが重要になります。
リスクを理解すれば、効率よく資産形成することができます。
どれだけ受給できるか年金額の見通しを立て、自分の老後資金に対して不足しているのであれば、安心できる老後生活を送るために、ライフプランや目標を立てることが大切です。
この機会に、ライフプランや資金計画を見直してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和6年4月からの年金額等について」
- 日本年金機構「Q.年金から所得税および復興特別所得税が源泉徴収される対象となる人は、どのような人でしょうか。」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」
- 公益財団法人生命保険文化センター「生活保障に関する調査」
- 厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」
野平 大樹