4. 住宅に関するお金
最後に、住宅関連の控除や給付金の制度を紹介します。
4.1 住宅ローン控除(減税)
住宅ローンを借りて新築や増改築をした場合に、年末のローン残高の0.7%を所得税から控除できる制度です。
控除期間は最大13年で、床面積や所得金額など条件を満たした場合に適用されます。
2024年1月からは、省エネ基準に適合することも必要となり、証明書の提出が求められます。
控除を受けるには、入居した翌年に確定申告をする必要があります。
4.2 住居確保給付金
離職や廃業により、住居の確保が難しくなっている方を対象に、原則として家賃額の3ヶ月分を受給できる制度です。
離職や廃業から2年以内であること、世帯の貯蓄額が各市町村で定める額を超えないことなどの条件があります。
住居確保給付金の申請は、市区町村の自立相談支援機関で受け付けています。
4.3 空き家の譲渡所得の税制控除
相続人が家屋や土地を譲渡する際に一定の条件を満たすと、譲渡所得について3000万円まで控除を受けられます。
以前は被相続人が相続開始の直前で家屋に居住していたことが必要でしたが、現在は老人ホーム等に入居していた場合も対象になります。
譲渡所得の控除を受けるには、確定申告が必要です。
5. お住まいの自治体の情報も調べてみよう
この記事では基本的に全国どこでも利用できる制度について解説してきましたが、地域限定の制度も数多くあります。
例えば東京都では、省エネ性能が高い住宅の導入促進のために、「東京ゼロエミ住宅」の助成金制度があります。
ご自身がお住まいの自治体でも、独自の給付金や補助金などがあるかもしれません。
公式ホームページなどで、情報を確認してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 首相官邸「岸田内閣総理大臣記者会見」
- 資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」
- 内閣府「住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金」
- 協会けんぽ「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
- 日本年金機構「障害年金」
- 国税庁「医療費を支払ったとき(医療費控除)」
- ハローワーク「基本手当について」
- ハローワーク「04再就職手当のご案内」
- 厚生労働省「教育訓練給付制度のご案内」
- 厚生労働省「就職支援・給付金などについて知る」
- ハローワークインターネットサービス「雇用継続給付」
- 国土交通省「住宅ローン減税」
- 厚生労働省「住居確保給付金」
- 国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
- 環境局「東京ゼロエミ住宅」
安藤 真一郎