5. 老後の備えは計画的に!FPが提言
今回は、年金のしくみをおさらいしたあと、令和の年金エイジたちが受け取っている公的年金の平均月額を1歳刻みで見てきました。
充実した老後生活を安心して迎えるために、まずはどれくらいの資金が必要かを知る必要があります。そのためには資金計画やライフプランを作成することが大切です。
自分や家族の将来の目標や夢を具体的に書き出してみることで、目標設定を行います。マイホーム購入、教育資金、老後資金などがその例ですね。
目標設定を行うことにより、日々の行動や生活にも変化が出るはずです。固定費の見直し、キャリアチェンジで収入アップ、資産運用にトライするなど、人それぞれのアクションがあるでしょう。
超低金利が続くいま、銀行預金だけでは資産の増加は見込めません。NISAやiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)といった税制優遇制度の拡充など、資産運用でお金を育てる良い環境が整いつつあるこんにち。預貯金にプラスして資産運用をスタートする好機であるとも言えるでしょう。
働き盛りの若いうちから、老後に備える意識を持てると良いですね。コツコツと貯蓄や資産運用を続けることで、時間を味方につけて資産を増やしていくことにも繋がります。
また予期せぬ病気やケガ、失業に備えるために、ライフプランニングを通じて適切な保険や緊急資金の準備をしておくことも大切です。リスクに対する備えをすることで、万が一の緊急事態にも柔軟に対応できます。
安心で豊かな老後のために、まずは「目標」を定めてみましょう。そして、自分に合った目標に近づく「手段」を知るために、まずは情報収集からスタートしてみませんか。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」1 主な年齢の平均余命
- 首相官邸「岸田内閣総理大臣記者会見」(2024年6月21日)
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「国民年金保険料」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
野平 大樹