3. 住民税非課税世帯等でも「10万円給付」の対象外になるケースに注意
住民税非課税世帯には、さまざまな優遇制度があります。
住民税の支払いが免除されるだけでなく、医療費や社会保険料などで減免・軽減が受けられることがあるのです。
これらに加え、昨今は10万円や7万円など、一時的な給付が続いています。
2024年度にも住民税非課税世帯等を対象に「10万円」の現金給付が行われていますが、すべての住民税非課税世帯が対象というわけでなないので注意が必要です。
住民税非課税世帯等であっても対象外になるケースは以下の通りです。
- 2023年度に給付金を受け取った方
- 世帯全員が、2024年度住民税均等割課税者に扶養等された者のみで構成された世帯
2023年度に3万円・7万円・10万円等の給付金を受給した方(辞退した方を含む)は、今年度の給付金は対象外になります。
つまり、新たに2024年度に住民税非課税世帯に該当した人(均等割のみ課税世帯になった人を含む)が対象となるので、対象者はそこまで多いとはいえないでしょう。
「毎年給付金がある」と勘違いする声もありますが、一時的な支援であるといえるでしょう。
また、別世帯の子に扶養されている高齢者や、親に扶養されている学生なども対象外なので注意が必要です。
4. まとめにかえて
10万円給付の対象となる世帯は、高齢者が多い状況がうかがえました。
高齢者の主な収入源は公的年金によるものが多いため、老後の生活を送る上で10万円は貴重な資金になるでしょう。
しかし、昨今の物価高騰で今回の給付対象外となる世帯も、少なからず家計への影響を受けています。
例えば、現役世帯は収入の上昇が物価高騰に追いつかない限り、家計を切り詰めていかなくてはなりません。
また、今後の年金制度がどうなっていくかも不透明です。
このような中で、現役世代が安定した老後を迎えるためには、公的年金に頼らずとも生活が出来るよう準備をしていく必要がありそうです。
その方法の1つとして資産運用があります。
長い期間を掛ければ、毎月無理のない金額で貯めて、増やしていくことが出来ます。
ただし運用方法は様々あるため、自分に合った手段を選ぶことが重要です。
参考資料
- 東京都主税局「個人住民税(税金の種類)」
- 総務省「個人住民税」
- 首相官邸「岸田内閣総理大臣記者会見」2024年6月21日
- 港区「住民税(特別区民税・都民税)はどういう場合に非課税になりますか。」
- 厚生労働省「令和5年国民生活基礎調査」
- 厚生労働省「厚生年金保険・国民年金の令和5年度収支決算の概要」(2024年8月2日)
宗形 佑香里