昨今の日本では、老後資金の準備としてNISAやiDeCoを活用している方が増えてきました。
資産運用の初心者の方は今回の株価の下落を体験し、不安に思われている方も多いのではないでしょうか。
8月5日には日経平均株価は前日に比べ過去最大の下げ幅を記録し、8月6日には株価が反発して過去最大の上げ幅を記録しました。
NISAやiDeCoの運用の中身は、基本的には投資信託を活用するケースが大半ですが、今回のように銀行預金と違い元本割れのリスクがあります。
元本割れのない銀行預金だけで、老後資金を準備することはできないのでしょうか。
今回は、現役シニアの年金事情についてチェックしていきます。
また、現役世代が老後に向けてどんな準備をすればいいのかについても解説していきます。具体的なデータを交えながら、老後資金の準備方法について一緒に考えてみましょう。
1. 国民年金や厚生年金とは?仕組みを知る
公的年金制度は「国民皆年金」と言われていて、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する義務があります。
にもかかわらず、あまり年金を身近に感じていないという方も多いのではないでしょうか。
会社員の方は毎月の給与から保険料が天引きされていますし、自営業の方は毎月口座振替などで支払っていると思います。
しかし、実際にその恩恵を受けるのは主に老後となることから、どうしても遠い印象を抱いてしまうものです。
まずは、自身がどの年金に加入しているのかを知る必要があります。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
国民年金は、年金制度の1階部分に位置する年金で、原則として日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員が加入しなければなりません。
2024年度の場合、保険料は一律で月額1万6980円、受け取れる老齢基礎年金の満額は月額6万8000円です。