3. 年金「額面月15万円」のAさん、手取りはいくら目安になる?
Aさんは65歳で独身、老齢厚生年金と老齢基礎年金で年額180万円(月額15万円)を額面上で受給しているとします。
前年の所得の計算上、介護保険料は第11段階で月額1万3640円(年間16万3680円)となります。
また「令和6年(2024年)度豊島区国民健康保険料試算シート」を使用して求めた国民健康保険料は月額1万8584円、住民税は1500円です。
年金が月額15万円ですが、一度に2ヶ月分が振り込まれるため、年金振込額は30万円となります。
年金振込額から各種社会保険料や税額を差し引くと、26万4633円でした。
最終的には、確定申告で所得税の調整をすることになります。また、今回の結果はあくまでもシミュレーションであることをご了承ください。
4. まとめにかえて
将来の金額は、今後の税制や社会保険制度によって変わるため、今の状況では不透明な部分があるといえるでしょう。
しかし、大まかにどのくらい引かれているのかを知っておいて損はありません。
ただし住民税、国民健康保険料(税)や後期高齢者医療保険料、介護保険料については居住する地域によって違います。
ご自身の「ねんきん定期便」をみながら、今はこのくらいかかると感じていただければと思います。
詳細は、各市町村の国民健康保険課や介護保険課、後期高齢者医療広域連合会などで確認することをおすすめします。
社会保険料や税金がかかることも考えて、将来の準備をする必要があります。
公的年金だけでなく、個人年金や運用などを交えた準備を検討しておきましょう。
参考資料
- 日本年金機構「年金振込通知書」
- 東京都豊島区「介護保険料について」
- 東京都豊島区「保険料の算定」
- 東京都豊島区「特別区民税・都民税(住民税)・森林環境税の計算方法」
- 国税庁「No.1600 公的年金等の課税関係」
- 国税庁「No.2260 所得税の税率」
香月 和政