8月の年金支給日は8月15日でした。お盆シーズンですが、金融機関の営業日であるため通常通り振り込まれる予定です。
公的年金は額面上の金額でもらえるのではなく、額面の金額から税や社会保険料が差し引かれ、残った金額が金融機関の口座に振り込まれる仕組みとなっています。
今回は、年金振込通知書の見方や、税金や社会保険料の天引きによって「額面月15万円」の手取りがいくらになるか試算した結果をみていきましょう。
1. 通知書には年金の額面・手取り、基本的にどちらが記載される?
年金の通知書については、額面で記載されているものがほとんどです。
年金保険料を払っている世代に送られる「ねんきん定期便」は、通常65歳(特別支給の老齢厚生年金や年金の繰り上げや繰り下げを除く)から受け取る額面上の金額です。
40歳代の方への通知書には今までに払った保険料に応じた金額が記載されます。
また、50歳代の方には、今の働き方、給与や賞与などの収入を60歳になるまで受け取ったと仮定した金額が記載されています。
手取り金額については将来の税制や社会保険制度によって変わり、将来の金額まで予想できないため、記載されません。
しかし、年金を受給出来るようになる際には「年金決定通知書」、また毎年その年度に受給出来る金額は「年金額改定通知書」「年金振込通知書」などでわかるようになります。
実際、公的年金を受給する際に、どのようなものが差し引かれ、おおよそどのくらいもらえるのか、現在の制度を見ながら確認しましょう。
次の章では、実際に年金振込通知書のモデルを確認していきましょう。
2. 年金から引かれるもの
公的年金を受給される方には、毎年6月上旬から中旬にかけて送られてくる「年金振込通知書」で確認できます。
公的年金を受給される方でも、年金の受給事由(老齢・遺族・障がい)、年金額、地域によって引かれるものや計算方法が異なります。
年金振込通知書の各項目の内容を確認します。
2.1 (1)年金支払額
1回に受け取れる額面上の年金額で、通常は2ヶ月に1回の偶数月に受給
2.2 (2)介護保険料
年金から天引きされる介護保険料
2.3 (3)後期高齢者医療保険料、国民健康保険料(税)
年金から天引きされる後期高齢者医療保険料や国民健康保険料(税)などの社会保険料
2.4 (4)所得税額および復興特別所得税額
年金支払額から社会保険料と各種控除額(扶養控除や障害者控除など)を差し引いた金額に5.105%をかけた額(復興特別所得税を含む)
2.5 (5)個人住民税額
年金から天引きされる個人住民税
2.6 (6)控除後振込額
公的年金から天引きされた(2)、(3)の社会保険料と(4)、(5)の税額を差し引いた後の振込額
次の章では、豊島区に住むAさんの例で年金の手取り額をシミュレーションしていきましょう。
3. 年金「額面月15万円」のAさん、手取りはいくら目安になる?
Aさんは65歳で独身、老齢厚生年金と老齢基礎年金で年額180万円(月額15万円)を額面上で受給しているとします。
前年の所得の計算上、介護保険料は第11段階で月額1万3640円(年間16万3680円)となります。
また「令和6年(2024年)度豊島区国民健康保険料試算シート」を使用して求めた国民健康保険料は月額1万8584円、住民税は1500円です。
年金が月額15万円ですが、一度に2ヶ月分が振り込まれるため、年金振込額は30万円となります。
年金振込額から各種社会保険料や税額を差し引くと、26万4633円でした。
最終的には、確定申告で所得税の調整をすることになります。また、今回の結果はあくまでもシミュレーションであることをご了承ください。
4. まとめにかえて
将来の金額は、今後の税制や社会保険制度によって変わるため、今の状況では不透明な部分があるといえるでしょう。
しかし、大まかにどのくらい引かれているのかを知っておいて損はありません。
ただし住民税、国民健康保険料(税)や後期高齢者医療保険料、介護保険料については居住する地域によって違います。
ご自身の「ねんきん定期便」をみながら、今はこのくらいかかると感じていただければと思います。
詳細は、各市町村の国民健康保険課や介護保険課、後期高齢者医療広域連合会などで確認することをおすすめします。
社会保険料や税金がかかることも考えて、将来の準備をする必要があります。
公的年金だけでなく、個人年金や運用などを交えた準備を検討しておきましょう。

