国土交通省住宅局が2023年(令和5年)3月に公表した「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によると、土地を購入して注文住宅を新築した世帯の購入資金の平均は5436万円となっています。(調査地域は全国)

【写真1枚目/全3枚】注文住宅を新築した世帯の自己資金額は平均1665万円。次ページ以降でも住宅の後悔ポイントを解説1/3

注文住宅を新築した世帯の自己資金額は平均1665万円

出所:国土交通省住宅局「令和4年度住宅市場動向調査報告書」

また自己資金比率は30.6%で自己資金の平均は1665万円でした。

都内近郊の一等地などで5000万円以上の物件を検討する人もいるのではないでしょうか。

しかし土地代込みで5000万円の場合には、都市部と地方とでは土地の価格が大きく異なるため、購入資金が同じ5000万円でも家の建築費には大きな差が生じます。

そこで本記事では、東京都・大阪府・千葉県・静岡県で5000万円~6500万円の家を購入した30歳代~60歳代の方の「実は後悔しているポイント11選」を紹介します。

1. 5000万円以上の家を購入した人が「後悔しているポイント」11選

マイホームを購入するための予算が5000万円以上であれば、土地代込みの新築購入時においては平均以上の予算を確保しているといえます。

ただし土地代込みの場合には、土地代によっては住宅建築にかけられる費用が平均並みまたは平均以下になってしまうこともあります。

逆に土地代の安い郊外に建てる場合には、平均的な注文住宅よりも多くの要望をマイホームのプランに取り入れることができるようになります。

このような点を考慮に入れつつ、次の章から紹介する体験談を参考にしていただきたいと思います。

1.1 後悔ポイント1:庭を広くしすぎた

「せっかく建てる家なので広い庭を作ったが、草木の手入れに苦労している」

広い庭があると日あたりや風通しが良くなる、家庭菜園やガーデニング、子供の遊び場などさまざまな用途に利用できるといったメリットがあります。

一方で庭をきれいな状態で維持していくためには、植木の水やりや剪定、雑草取り、枯葉掃除などの作業が必要になります。

庭をお手入れもせずに放置しておくと雑草が生えて美観を損なうだけでなく、害虫の発生や雑草が伸びて防犯上の懸念が生じてしまうことにもなりかねません。

したがって植栽部分以外には防草シートや砂利を敷く、通路部分にはコンクリートやタイル、石の平板などを敷設するといった工夫が必要になります。

またもう少し狭い土地を購入して、余った予算を建築費に充てるという選択肢もあります。

1.2 後悔ポイント2:ルーフバルコニーを設置したこと

「屋上にスカイバルコニー(ルーフバルコニー)を設けたが、屋根がないため週一で掃除しても鳥の糞や蜘蛛の巣など汚れてしまって後悔している」

庭付きの家を建てるためには広い土地が必要になりますが、家の屋上を活用することで敷地面積が狭い場合でも土地を有効活用することができます。

しかし清掃や排水溝などのこまめなメンテナンスが必要になり、小さなお子様がいる場合には落下防止対策を怠らないようにすることが求められます。

また屋上は直射日光を浴びるため、一般的な屋根にするよりも下階の温度が上昇しやすくなるので、断熱対策をしっかりと行っておく必要があります。

1.3 後悔ポイント3:将来のことまで考えて建てればよかった

「将来子供が独立して家を出ていくと家が広すぎるので、将来のことも考慮に入れてプランニングするべきだった」

子供が独立して家を出ていくと、使っていない部屋の掃除や管理に手間がかかるようになります。

したがって新築時には将来のことまで考えた上で、間取り変更のリフォームがしやすい可変性のあるプランにしておくことが大切です。

1.4 後悔ポイント4:見た目重視で床材を選んだ

後悔ポイント4:見た目重視で床材を選んだ2/3

男の子と妊娠中の女性の写真

Milatas/istockphoto.com

「床材を見た目だけで選んでしまったために、家具を引きずったり猫や犬などを飼ったりすると床が傷だらけになってしまうので、耐久性の高い床材を選ぶべきだった」

床材にはさまざまな種類があります。

意匠性や質感重視、傷や汚れなどへ配慮した耐久性重視、機能性など特徴も様々です。

メンテナンスのしやすさ重視、施工性やコスト重視など、事前に目的をよく考えた上で選択することが大切です。

1.5 後悔ポイント5:砂利の駐車場

「駐車場を砂利敷きにしたが、近所に住みついている猫の糞や近所の子供が石で遊ぶために掃除や片付けが大変で後悔している」

砂利敷きの駐車場の最大のメリットは、コストが安くて将来別の用途で使用する際には容易に撤去できる点だといえます。

しかし一方では、周囲に飛び散った石を片付ける手間、砂利の隙間から生える雑草の手入れが必要になる、コンクリートなどと比べて歩きづらい、といったデメリットがあります。

したがってメリットとデメリットを事前によく理解した上で、砂利敷きにするかどうかを決めることが大切です。

1.6 後悔ポイント6:リビングの位置

「リビングが大きな通りに面しているので、車が通るとうるさくてくつろげないことがある」

リビングが大きな道路に面していると車の走行音がうるさいほかに、排気ガスによる影響を受けるので窓を開けられない、室内を覗かれる不安がある、などがあります。

しかし一般的に高気密・高断熱住宅は遮音性の面でも優れているので、家の断熱性を高めると共に、窓の位置や大きさなどを工夫すると良いでしょう。

1.7 後悔ポイント7:LDKの出入口数

後悔ポイント7:LDKの出入口数3/3

ソファ付きのスタイリッシュなリビングルームの写真

maruco/istockphoto.com

「LDKが20畳の長方形になっているが出入り口が1か所しかないので、複数人が出入りする朝などは使いにくい」

LDKは住まいの中でも特に使用頻度が高い部屋なので、複数の部屋から直接LDKに出入りできるようにしたり、キッチンから洗面脱衣室に出入りできる動線を確保したりして、人の出入りが多いことによる不便さを解消する方法があります。

1.8 後悔ポイント8:北側にLDKを設置した

「LDKが北側にあるため日当たりが悪く、一方ではトイレや風呂場は南側にあるので日当たりが無駄になっている気がする」

家族が集まって長い時間を過ごすことが多いLDKは、日中は明るくて日当たりがよい南側に配置するのが一般的です。

しかし周辺道路や隣接する建物との兼ね合いなどから、リビングのプライベート感を高めることを優先してLDKを北側に配置することがあります。

ただしこのような場合には、日光が室内に入りやすくなる工夫をする、通気性を良くして湿気対策を行う、断熱効果の高い建材や窓を設置する、といった対策が重要になります。

1.9 後悔ポイント9:2階トイレの場所

「2階のトイレが2部屋の中間にあるので、水を流した時の音が大きくて夜は使いにくい」

トイレの配置などによって音漏れが気になる場合は、トイレの室内を遮音シートで覆う、トイレのドアを防音ドアにする、消音タイプの便器を採用する、トイレの排水管に遮音シートを巻くなどの方法があります。

1.10 後悔ポイント10:窓の設置

「隣の家と隣接する部屋を窓無しにしてしまったため、エアコンの設置ができなくなってしまった」

建築基準法では居室として使用する部屋には最低限必要な採光面積(窓の面積等)が定められているため、窓無しの部屋は納戸、またはサービスルームとして建築確認申請を提出していると思います。

したがってこれからマイホームを建築しようとする際には、そもそも窓無しの居室を設けることはできないので注意が必要です。

1.11 後悔ポイント11:アイランドキッチンにすればよかった

「テーブルの上で食材を切ったりするのでテーブルの傷みが早く、アイランドタイプのキッチンにすれば良かったと後悔している」

アイランドキッチンとは、キッチンを壁面から離れた場所に島のように設置したオープンキッチンのことで、調理中でもリビングとの一体感があり、キッチンの四方全てから調理や配膳が行なえるので、複数人で調理する時に便利です。

したがって家族で調理することが多い人や、家族とコミュニケーションを取りながら調理したい人、開放感やデザインへのこだわりが強い人などにおすすめのキッチンといえます。

2. まとめにかえて

マイホームには人それぞれにこだわりがあり、全ての人の要望を満たすプランや設備、仕様などはありません。

ひとりひとりのライフスタイルが住まいづくりに影響するものなので、マイホームを建てる際には出来るだけ多くの人の体験談を参考にすることをおすすめします。

本記事をマイホームづくりに役立てていただければ幸いです。

参考資料

亀田 融