2. 【8月15日支給の厚生年金&国民年金】2024年度は2.7%のプラス改定に
2024年度の公的年金額は、前年度から2.7%のプラス改定に。改定後の年金額は、6月14日支給された「2024年4月・5月分」から適用されています。では、厚生労働省が公表した年金例を整理してお伝えしましょう。
2.1 いわゆる標準夫婦なら「ふたりで23万483円」
国民年金のみを受け取る場合、一人分の満額は6万8000円。厚生年金の標準的な年金額は、モデル世帯の場合夫婦合算で23万483円です。
ただし、このモデル夫婦の年金は、40年間「平均的な稼ぎのあるサラリーマンの夫+専業主婦の妻」だった夫婦という条件のもとで受け取り始める「夫の老齢厚生年金+夫婦ふたり分の老齢基礎年金(満額)」という試算から出された金額。
夫婦共働き世帯が増え、働き方の多様化も進むこんにち、このモデル夫婦は「標準的な夫婦の姿」とはいいがたいでしょう。そこで、現役時代の「夫婦の収入ごと」の年金例についても見ていきます。
2.2 現役時代の「夫婦の収入」で年金例はどう変わる?
- 夫が報酬54万9000円+妻が報酬37万4000円:33万4721円
- 夫が報酬43万9000円+妻が報酬30万円:29万4977円
- 夫が報酬32万9000円+妻が報酬22万5000円:25万5232円
- 夫が報酬54万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:28万4588円
- 夫が報酬43万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:26万967円
- 夫が報酬32万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:23万7346円
- 妻が報酬37万4000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:24万7101円
- 妻が報酬30万円+夫が短時間労働者の平均的な収入:23万978円
- 妻が報酬22万5000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:21万4854円
- 夫婦ともに短時間労働者だった場合の平均的な収入:19万6968円
- 夫が報酬54万9000円+妻が国民年金のみ加入:25万4104円
- 夫が報酬43万9000円+妻が国民年金のみ加入:23万483円
- 夫が32万9000円+妻が国民年金のみ加入:20万6862円
- 妻が報酬37万4000円+夫が国民年金のみ加入:21万6617円
- 妻が報酬30万円+夫が国民年金のみ加入:20万494円
- 妻が報酬22万5000円+夫が国民年金のみ加入:18万4370円
老後に受け取る年金は、夫婦それぞれの働き方や収入の影響を受けて世帯差が出てくることが分かります。