2. 実際に増えている「墓じまい」という選択

2022年の改葬件数は過去最高に

改葬件数の棒グラフ。色は青。

出所:衛生行政報告例(e-stat)をもとに筆者作成

実際に墓じまいを実施したという人・世帯も年々増加傾向にあります。

厚生労働省が2023年10月に公表した「令和4年度衛生行政報告例」によると、2022年度の全国の改葬件数は15万1076件。これは1998年の2倍以上に及び、過去最高件数となっています。

  • 1998年 7万263件
  • 2003年 6万8579件
  • 2008年7万2483件
  • 2013年 8万8397件
  • 2018年 11万5384件
  • 2019年 12万4346件
  • 2020年 11万7772件
  • 2021年 11万8975件
  • 2022年 15万1076件(過去最高)

自分たちのこと、そしてこれからの世代のことを考えて墓じまいを検討する人、また決断して実施する人は確実に増えています。

しかし、なかには「思った以上に費用がかかる」「手続きが大変」などの理由から、墓じまいを断念するケースも少なくないようです。

では一般的に墓じまいにかかる費用はどの程度なのか、またどのような手順でおこなうのか、次章で見ていきましょう。