「国民健康保険」とは、自営業やフリーランスなどの方々が加入する公的医療保険です。会社員の方々はあまりなじみがないかもしれません。
「国民健康保険料」の上限は毎年引き上げられており、保険料率も増額改定になることが多いため、今まで以上に生活が厳しくなっていく家庭もあります。特に、夫婦ともに自営業やフリーランスであれば尚更です。
一方で、2024年8月8日に公表された「厚生労働省「令和4年度国民健康保険(市町村国保)の財政状況について」によると、収支は1067億円の赤字となることがわかりました。
これらを踏まえると、今後も保険料が高くなる可能性は高いでしょう。
ここ最近のニュースは「物価上昇」「円高・円安」「ガソリン代高騰」など、私たちの生活に関わるニュースが多く、値上げ関連のニュースばかりです。この値上げは色々なところに波及していく可能性が考えられます。
本記事では、自営業やフリーランスなどの公的医療保険である「国民健康保険」にフォーカスし、仕組みや引き上げ理由などについて解説をしていきます。
併せて、物価上昇や保険料の上昇などに伴う対策についてもご紹介していきます。
1. 国民健康保険にはだれが加入する?
日本は国民皆保険制度を採用しているため、全ての国民が何らかの公的健康保険に加入しています。これにより、高額な医療費がかかっても一部負担で済むようになっています。
国民健康保険に加入するのは、以下にあてはまらない方です。
- 協会けんぽ…中小企業で働く従業員
- 組合管掌健康保険…大企業で働く従業員
- 共済組合…公務員や私立教職員
- 船員保険…船員
- 後期高齢者医療制度…75歳以上(一定の障害がある方は65歳以上)のすべての人
会社を退職してしばらく無職の期間がある場合も、一旦国民健康保険(国保)に加入することになります。
国保の保険料は所得に応じて決まり、近年は上昇傾向にあるのです。