近年続く円安や物価高の影響から、老後に対して不安感が増している人も多いのではないでしょうか。
特に、おひとりさまとして老後を迎える場合は、老後資金や終活などを一人で準備したり考えたりしないといけないため、早めの行動が大切となります。
本記事では、年代別における「おひとりさま世帯の貯蓄事情」について紹介していきます。
今からできる「老後対策」についても紹介しているので、安泰な老後生活を送るための参考にしてください。
1. 増えるおひとりさま世帯。高齢者世帯の31.7%が「おひとりさま世帯」に
厚生労働省の最新データによると、65歳以上世帯の単独世帯(おひとりさま世帯)は年々増加傾向となっています。
厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」では、1986年のおひとりさま世帯の割合は13.1%だったのに対して、2023年は31.7%と倍以上に増えています。
また、厚生労働省の同調査によると、「おひとりさま世帯」の35.6%は男性、64.4%が女性となっており、女性のおひとりさま世帯のほうが多いです。
おひとりさま世帯が増加している背景として、未婚率や高齢者の離婚率の増加などが要因としてあるのでしょう。
また、医療の進歩により、平均寿命が延びていることも「女性シニアのおひとりさま世帯が多い」要因の1つとして考えられます。
厚生労働省の「令和5年簡易生命表の概況」によると、男性の平均寿命が81.09歳なのに対して、女性の平均寿命は87.14歳となっています。
上記から、夫婦世帯においても、男性のほうが先に亡くなる可能性が高く、結果として女性のおひとりさま世帯が増えているのでしょう。
このように、どの世帯においても「老後におひとりさま世帯」になる可能性は十分に考えられるため、今のうちから経済面や生活面での備えをしておくことが大切です。
次章にて、おひとりさまの貯蓄事情を確認しておきましょう。