5. 老後を見据えたマネープランは「できることから、早めにスタート」

今回は、年金のしくみをおさらいした後、年齢別・男女別の年金月額データを確認してきました。

現役世代のみなさんは、いまの収入と比較していかがでしたか?ひと月の生活費に、あとどの程度必要でしょうか。

「リタイヤ後は交際費などが減るだろう」「子どもが独立すれば食費も光熱費も下がるだろう」「住宅ローンも完済していれば余裕が出るはず」と思う方もいるでしょう。

とはいえ、やはり心得ておきたいことがいくつかあります。

一つ目は、今回ご紹介した年金月額は、いわゆる「額面」だということ。老後の年金からも、現役時代の給与と同様、天引きされる税金や社会保険料があります。実際に天引きされる金額は所得の状況により人それぞれ。年金は額面通りもらえない点は知っておきましょう。

二つ目は、思いのほかに医療費がかさんだり、介護費用でまとまったお金が出ていく可能性があるということ。住宅費用や介護費用とは異なり、何歳からいくらくらい必要かが見えにくい支出ですね。

長く働き続けるつもりが、健康面の問題で予定変更を余儀なくされるケースもあるでしょう。老後の始まりが思いのほかに前倒しでやってくることも想定しておきたいところ。

遠い将来を見据えたマネープランは、現役時代に「できることから、早めにスタート」が大切です。預貯金だけではなく資産運用でお金を育てるしくみづくりもおすすめ。ご自身や家族のライフスタイルに合う方法で、老後の準備を進めていきましょう。

参考資料

山本 大樹