「みなさんは、リタイヤ後どのように暮らしたいですか」筆者は日々お客様から資産運用の相談を受ける中で、必ずこのような質問をしています。少し遠い将来に向けたお金の準備をする上での「目標」を知るために、大切にしている質問です。
そして多くのみなさんから「悠々自適な生活をしたい」という声をお聞きします。現役時代に頑張った分、老後はゆったり過ごしたいと願うのは当然のこと。
一方で、現状を把握しながら適切な準備をしていくことも必要です。2024年度の公的年金額は前年度より2.7%増額されましたが、昨今の物価上昇率には追い付いておらず、実質目減りとなっています。
働き方が多様化するいま、働き続けるシニアは増加中。とはいえ多くの世帯の場合、老後の暮らしを支える柱は「公的年金」ですね。同時に、年金だけでゆとりある生活ができるのか、漠然とした疑問や不安を抱えている人も多いでしょう。
今回は、厚生労働省年金局公表の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、今の年金世代が受け取る「厚生年金」と「国民年金」の年金月額を見ていきましょう。
働き盛りのみなさんに、リタイヤ後の暮らしをイメージしていただくヒントとなればと思います。