富裕層と聞くと、羽振りがよくてお金を大胆に使っているようなイメージを抱く方が多いかもしれませんね。

筆者自身は証券会社で働いていた経験もあり、仕事柄富裕層の方とお話する機会に恵まれていました。

実際に富裕層の方の金銭事情を聞くと、富裕層の多くの方が堅実であることがわかります。

株式などの金融商品を購入する際も、人一倍真剣に悩んで検討していました。

また、税金に対しての考え方も大切にしていて、節税などを行い自身の資金を守っている方が多くました。

このように、富裕層の方はイメージとは違ってお金に真剣に向き合っている方がほとんどです。

今まで苦労して築いたお金だからこそ、大切にお金を扱っているのではないでしょうか。

物価高や日経平均の下落などで、お金について考える時間が増えた昨今。本記事では、富裕層のカード利用データをもとに、彼らの消費傾向や資産管理の方法について見ていくことで、資産の守り方のヒントを得ていきます。

1. 日本に富裕層は多い?少ない?割合を調査

そもそも「富裕層」とはどのような人を表すのでしょうか。

多くの収入を稼いでいる人を指すこともありますが、ここでは野村総合研究所の定義を引用し、「純金融資産保有額が1億円以上」の世帯を富裕層とします。

日本における割合を見ていきましょう。

【写真1枚目/全5枚】日本の富裕層の割合。2枚目以降では富裕層のカード利用金額が多かったカテゴリを図表でチェック!

純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数

出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」

野村総合研究所のリリースによると、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の世帯である「富裕層」と、5億円以上の世帯である「超富裕層」は日本に148万5000世帯存在します。

割合にすると、日本全体の約2%が該当していることになります。