2024年6月28日、帝国データバンクは「定期調査:「食品主要195社」価格改定動向調査―2024年7月」を公表。7月の値上げは411品目であることがわかりました。3年連続で1万品目もの値上げが行われています。
一方で収入は思うように上がりません。そんな中、5年に1度の年金財政検証が行われ、約33年後には年金支給水準が2割減という試算結果が公表されました。現役世代の人たちにとって老後資金の準備はマストといえるでしょう。
現段階において、同年代の人たちはどれくらい貯蓄をしているのか。本記事では、40歳代・50歳代単身世帯の年収と貯蓄額の平均を確認していきます。
シニア世代の公的年金「国民年金・厚生年金」の平均月額もご紹介しますので、老後対策の参考にご確認ください。
1. 【40歳代・50歳代】平均年収はいくら?
国税庁 長官官房 企画課「令和4年分 民間給与実態統計調査」より、年齢階層別の平均給与を確認します。
働き盛りの40歳代、収入がピークを迎えるであろう50歳代の年収はどれくらいあるのでしょうか。
- 20~24歳:男性291万円・女性253万円・全体273万円
- 25~29歳:男性420万円・女性349万円・全体389万円
- 30~34歳:男性485万円・女性338万円・全体425万円
- 35~39歳:男性549万円・女性333万円・全体462万円
- 40~44歳:男性602万円・女性335万円・全体491万円
- 45~49歳:男性643万円・女性346万円・全体521万円
- 50~54歳:男性684万円・女性340万円・全体537万円
- 55~59歳:男性702万円・女性329万円・全体546万円
- 60~64歳:男性569万円・女性267万円・全体441万円
- 65~69歳:男性428万円・女性227万円・全体342万円
- 70歳以上:男性367万円・女性211万円・全体298万円
- 全体平均:男性563万円・女性314万円・全体458万円
※上記の平均年収は、正規雇用者・非正規雇用者を含む
40歳代から50歳代にかけて年収は上昇。
50歳代後半で年収はピークを迎えています。
40歳代・50歳代は、貯蓄が進みやすい年代であるとも言えます。
では、40歳代・50歳代の貯蓄額はどれくらいあるのでしょうか。次章で確認していきます。
2. ひとり世帯【40歳代】平均貯蓄額はいくら?
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によると、40歳代・ひとり世帯の平均貯蓄額は559万円です(金融資産を保有していない世帯を含む)。
平均値より実情を反映しているとされる中央値は47万円でした。
※金融資産には現金や預貯金以外に、投資信託や株式、債券、保険商品などの残高も含まれます。
2.1 【40歳代・単身世帯の貯蓄額】平均貯蓄額と中央値
- 平均:559万円
- 中央値:47万円
2.2 【40歳代・単身世帯の貯蓄額】金額階層別の世帯割合
- 金融資産非保有:40.4%
- 100万円未満:11.1%
- 100~200万円未満:5.2%
- 200~300万円未満:4.0%
- 300~400万円未満:3.7%
- 400~500万円未満:2.5%
- 500~700万円未満:4.6%
- 700~1000万円未満:7.7%
- 1000~1500万円未満:6.2%
- 1500~2000万円未満:2.2%
- 2000~3000万円未満:4.3%
- 3000万円以上:4.3%
上記より、金融資産非保有=貯蓄ゼロの世帯が約4割を占めていることが分かります。
続いて50歳代について確認していきます。
3. ひとり世帯【50歳代】平均貯蓄額はいくら?
50歳代・ひとり世帯の平均貯蓄額は1391万円、中央値は80万円でした。
3.1 【50歳代・単身世帯の貯蓄額】平均貯蓄額と中央値
- 平均:1391万円
- 中央値:80万円
3.2 【50歳代・単身世帯の貯蓄額】金額階層別の世帯割合
- 金融資産非保有:38.3%
- 100万円未満:11.2%
- 100~200万円未満:5.2%
- 200~300万円未満:2.7%
- 300~400万円未満:3.6%
- 400~500万円未満:3.8%
- 500~700万円未満:4.6%
- 700~1000万円未満:5.5%
- 1000~1500万円未満:4.9%
- 1500~2000万円未満:4.1%
- 2000~3000万円未満:4.4%
- 3000万円以上:9.3%
上記のとおり、38.3%が貯蓄ゼロ。40歳代と同様、約4割が貯蓄を保有していないことがわかりました。
40歳代、50歳代になると老後を強く意識し始める人が多いと考えられます。
老後は年金をもらえるから…と貯蓄の必要性を感じていない人もいるかもしれません。
しかし、年金収入だけで老後生活を送るのは簡単ではないようです。
厚生労働省「2022(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、年金を受給する高齢者世帯の58.3%が年金収入だけで生活できないことが明らかになっています。
では、老後生活を支える「国民年金・厚生年金」は月額いくら受け取ることができるのでしょうか。
次章で確認していきます。
4. 老後の年金収入「国民年金・厚生年金」の平均月額はいくら?
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2022年度末現在の国民年金と厚生年金の平均受給額は次のとおりです。
4.1 国民年金(老齢基礎年金)
- 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
4.2 厚生年金
- 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金部分を含む
一覧表をみると、国民年金は3万円未満、1万円未満という人も。厚生年金は平均月額14万円ほどですが、数万円~30万円以上とさまざまです。
冒頭で申し上げたとおり、将来、年金支給水準が低下する可能性があり、シニア世代ほどの年金収入は見込めないかもしれません。
年金収入以外の収入源確保や、取り崩し可能な貯金など、老後に向けての対策を強化していく必要がありそうです。
5. まとめにかえて
本記事では、40歳代・50歳代ひとり世帯の平均給与・平均貯蓄額を確認しました。
貯蓄がたくさんあっても、年金収入が少なく、支出が多ければ、取り崩してあっという間に底をつくかもしれません。
逆に貯蓄が少なくても、年金収入が多く、支出が少なければ貯蓄に手をつける必要がないという場合も。
このように収入と支出のバランスを見ながら、自分にとって必要な目標額を定めて老後資金を作っていきましょう。
5.1 参考:65歳以上無職単身世帯の家計収支
総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上無職単身世帯の家計収支は以下のとおり「毎月3万768円」の赤字となります。
収入
収入:12万6905円(うち社会保障給付11万8230円)
支出
消費支出:14万5430円
- 食料:4万103円
- 住居:1万2564円
- 光熱・水道:1万4436円
- 交通・通信:1万5086円
- 保健医療:7981円
非消費支出:1万2243円
支出合計:15万7673円
1ヶ月の家計収支:▲3万768円(赤字)
参考資料
- 国税庁 長官官房 企画課「令和4年分 民間給与実態統計調査」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
和田 直子

