2. 富裕層の数は増加傾向に。その理由とは
日本でもかなり少数派であることが分かった富裕層。ここからは階層別の資産保有額の時間による変化を見ていきます。
<富裕層・超富裕層の資産総額>
- 2015年:272兆円
- 2017年:299兆円
- 2019年:333兆円
- 2021年:364兆円
20011年~2021年にかけてのデータによると、富裕層は増加傾向にあります。
背景には、株式などの資産価値の上昇があると考察できます。この期間は、国内外ともに株式市場が好調だった時期と重なります。
例えば日経平均株価は2011年1月1日の1万352.19円から、2021年1月1日には2万7575.57円へと上昇しています。
超低金利が続く現在の日本では、銀行の預貯金だけで資産を増やすのは難しい状況です。
日本で富裕層が増えた理由の一つは、株式などの資産価格が上昇し、保有資産が増加したことで、準富裕層が富裕層に、富裕層が超富裕層に繰り上がったことも一因と考えられます。
長らくデフレが続いてきた日本では「1億円」という絶対値が富裕層の基準となっていますが、今後インフレが続けば、相対的に「1億円」の価値が下がるため富裕層の定義も変わるかもしれませんね。
次章では富裕層になるようなお金持ちの行動の特徴について見ていきます。