8月15日は、公的年金の支給日です。

7月3日には、公的年金の財政状況を検討する「財政検証」が実施されました。

年金にまつわる関心は、今後もますます高まり続けるでしょう。

今回は、8月に支給される年金額を、さまざまなケースでシミュレーションします。

記事の後半では、財政検証で検討された項目についても解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 標準世帯では年金の受取額が約46万円

公的年金は、2ヵ月分ごとに支給されます。

標準的なモデルケースである厚生年金を受け取る夫と専業主婦の妻の場合、年金額は約23万円です。

1.1 2024(令和6)年度の年金額例

  • 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万8000円
  • 厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額):23万483円

2ヵ月分の支給となるので、夫婦の合計で約46万円が支給されます。

自営業の夫婦であれば、国民年金で月額13万6000円となるので、8月の年金支給額は27万2000円となります。

ただし、支給される年金額は手取りではない点に注意が必要です。

公的年金は、社会保険料や税金が天引きされます。

主に天引きされる社会保険料と税金は、以下のとおりです。

  • 介護保険料
  • 国民健康保険料
  • 後期高齢者医療保険料
  • 住民税

ねんきん定期便に記載されている金額も天引き前の金額なので、注意してください。

では、年金のモデルケースごとに支給額をシミュレーションしましょう。