この1月からNISA制度が改定され話題を集めました。

2022年4月より高校の家庭科の授業でも金融教育も始まり、若い世代の方達も将来のお金について考える機会が増えたといえるでしょう。

特に2019年に発表された「老後2000万円問題」をきっかけに老後資金への関心が高まっています。老後の収入源といえば年金ですが、色々な世代の方とお話しすると年金だけで長生きの時代を乗り切れると感じる方は少ないと感じます。

今後も若い内から「お金」に対する知識を学び、自分の老後は自分で準備をしていく流れは加速するでしょう。

お金に対する知識ですが、まずは将来の収入源である年金がいくらくらい受け取れるのかを確認しておくことがおすすめです。思っていたよりも多いと感じる方、少ないと感じる方もいるでしょうが具体的にいくら受け取れるのかを知ることは重要です。

いくら受け取れるのかを理解できれば、対策も立てやすくなるでしょう。そこで今回は、年金の仕組みや受給月額を確認し、将来のお金事情を考察していきます。

1. 日本の年金制度を知る

年金受給額を知る前に、まずは日本の年金制度の仕組みを確認しておきましょう。

【写真全11枚中1枚目】日本の年金制度のしくみ。以降では60歳代~90歳以上まで1歳刻みで年金の平均受給額を紹介

日本の年金制度のしくみ

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)

  • 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
  • 保険料は一律
  • 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる

1.2 厚生年金(2階部分)

  • 公務員やサラリーマンなどが加入する
  • 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
  • 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる

2024年度の年金額は2.7%の増額改定があり、6月14日に支給された年金から増額後の金額となっています。

「年金だけでは生活できない」という印象をお持ちの方も多いですが、現在のシニアは具体的にどれくらいの年金を受給しているのでしょうか。