3.1 老後資金の準備方法

老後資金を貯める方法はさまざまですが、効果的に準備するためのポイントは次の2つです。

  • 税制上のメリットの大きな制度を利用する
  • 貯蓄よりも資産運用に重点を置く

1つ目のポイントの税制上のメリットの大きな主な制度は、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」と「NISA(少額投資非課税制度)」です。

iDeCoは、国民の老後資金準備を支援するために設けられた私的年金制度です。

iDeCoの税制上のメリットは次の通りです。

  • 掛金全額が「小規模企業共済等掛金控除」の対象
  • 運用益は非課税
  • 受け取る年金や一時金は「公的年金等控除」「退職所得控除」の対象

税制上のメリットが大きく、老後資金準備に最も適した年金制度と言えます。

NISAは、資産運用による国民の資産形成を支援するために設けられた税制優遇制度です。

運用益が非課税となるため、効率的な資産運用が可能です。

iDeCoとは異なり、老後資金に限らずさまざまな資金準備に利用できます。

2つ目のポイントは、貯蓄よりも資産運用に重点を置くことです。

銀行預金などの貯蓄では、元本が保証されるというメリットがありますが、低金利が続きお金はあまり増えません。

一方、株式投資や投資信託などの資産運用では元本割れのリスクはありますが、元手を大きく増やすことも可能です。

投資リスクを避けたいと考える人も多いですが、「長期」「積立」「分散」によってリスクを抑えることもできます。

続いて、老後の収入を増やす方法について解説します。