1.1 「年収1000万円超」の構成割合

  • 全体:5.4%
  • 男性:8.4%
  • 女性:1.5%

年収割合は幅広い金額に分布していますが、年収100万円から700万円に割合が集中しており、年収1000万円超以降は極端に割合が少なくなっています。

給与所得者のうち年収1000万円を超えている人の割合は、全体で5.4%と1割にも到達していません。

上記から、会社員といった給与所得者が「年収1000万円超」を目指すのは、ハードルが高いことがみてとれます。

では、「世帯年収1000万円超」の場合はどうでしょうか。

次章にて、世帯年収1000万円超の割合についても見ていきましょう。

2. 世帯年収1000万円超の割合は多くなった?

厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、世帯年収の割合は下記の結果となりました。

2.1 所得金額階級別世帯数の分析(2023年調査)

  • 100万円未満:6.9%
  • 100~200万円:14.6%
  • 200~300万円:14.5%
  • 300~400万円:12.9%
  • 400~500万円:10.7%
  • 500~600万円:8.5%
  • 600~700万円:6.4%
  • 700~800万円:5.8%
  • 800~900万円:4.6%
  • 900~1000万円:3.7%
  • 1000~1100万円:2.6%
  • 1100~1200万円:2.3%
  • 1200~1300万円:1.8%
  • 1300~1400万円:1.0%
  • 1400~1500万円:0.8%
  • 1500~1600万円:0.7%
  • 1600~1700万円:0.3%
  • 1700~1800万円:0.3%
  • 1800~1900万円:0.3%
  • 1900~2000万円:0.2%
  • 2000万円以上:1.3%

世帯年収1000万円超の割合は全体の11.6%で、給与所得者の年収1000万円超の割合よりも高くなっていることがわかります。

近年では共働き世帯が増えていることから、夫婦で協力して世帯年収1000万円を目指す世帯が多いのでしょう。

実際に、総務省統計局の「家計調査」によると、年収1000万円超の世帯のうち約7割が、共働き世帯です。

【年間収入階級別】世帯主の配偶者の有業率

【年間収入階級別】世帯主の配偶者の有業率

出所:総務省統計局「家計調査 / 貯蓄・負債編 二人以上の世帯 詳細結果表」を参考に筆者作成

さらに、年収が低い世帯ほど共働き率が低くなっていることから、「収入の高さと共働き率」は大きく影響し合っていることがうかがえます。

年収が高いほど、貯蓄も多い印象を持つ方もいるかもしれませんが、世帯年収1000万円以上の貯蓄事情はどのようになっているのでしょうか。

次章にて、世帯年収1000万円以上の平均貯蓄額を見ていきましょう。