3. 実は70歳代の35%が住民税非課税世帯に該当
7月5日に公表された厚生労働省「令和5年国民生活基礎調査」によると、年代別の住民税非課税世帯の割合(全世帯に占める住民税非課税世帯の割合)は以下のとおりとなりました。
- 29歳以下:32.7%
- 30歳代:12.0%
- 40歳代:10.0%
- 50歳代:13.6%
- 60歳代:21.7%
- 70歳代:35.9%
- 80歳代:52.5%
- 65歳以上(再掲):38.1%
- 75歳以上(再掲):49.1%
住民税非課税世帯は高齢者が多い実態がわかります。
年齢が高くなるごとに、住民税非課税世帯の割合が増えていますね。また住民税非課税世帯全体に占める割合を年齢別に見ると以下の通りです。
- 29歳以下:4.1%
- 30歳代:2.7%
- 40歳代:4.1%
- 50歳代:8.3%
- 60歳代:16.6%
- 70歳代:33.8%
- 80歳代以上:30.4%
50歳代までは10%未満でしたが、60歳代でいっきに16.6%まで上がり、70歳代では33.8%と一番多くなっています。仕事を引退し、毎月の収入は公的年金だけになる人が増える年齢層というのも背景にあるでしょう。
さて、住民税非課税世帯の判定条件には、預貯金などの資産は含まれません。そのため、同じ住民税非課税世帯の中でも、年金収入だけでやりくりをしている世帯、貯蓄を切り崩しながら年金生活を送る世帯と様々です。
そこでちょっと気になるのが、70歳代世代の貯蓄事情。次では金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」から、単身世帯・二人以上世帯に分けてデータを見ていきます。