5. 老後間近でも始められる老後対策とは

今回は8月に夫婦で受け取る年金額「約46万円」と「約67万円」の違いについてみてきました。

現役時代の働き方や収入が年金にも影響を受けることがわかったのではないでしょうか。

夫婦で年金受取額が「46万円」と聞いてそれなら何とかなりそうと感じた方もいるかもしれませんが、この金額は2ヶ月分の支給額です。

さらにここから税金や保険料等が引かれ、手元に残るお金はもっと少なくなるでしょう。

多くの方が、年金だけでは足りないと感じたと思います。最近は資産形成が世間でも注目されており、老後対策のために投資を始める方も多くいらっしゃいます。

老後を間近に控えた方なら、今更始めても意味があるのかと疑問に思う方もいるかもしれません。

最近は50歳代~60歳代から投資をスタートする方も増えてきています。

「人生100年時代」とよくいわれますが、健康寿命が延びている現代では、いつ始めても遅いということはないのです。

今年から始まった新NISAでは、利益が非課税となり、少額から投資をすることができるため、初心者にとっては始めやすい制度となっています。

ただし、投資には元本保証がないなどのリスクが伴うため、リスクを理解しながら自分にあった手段をとることが重要です。

新NISAでは、投資信託や株式を購入できますが、それだけで資産を築いていくことはリスクが大きくなるため、リスク分散として預貯金や債券などの安定資産も持つことも大切です。

まずは自分が受け取れる年金額については、ねんきん定期便やねんきんネットで確認し、老後資金計画を立ててみてはいかがでしょうか。

安心した老後を迎えられるよう、今からできることを考えることが、老後対策の第一歩となるでしょう。

【編集部よりご参考】

参考までに、厚生年金の平均額は額面で14万3973円、国民年金の平均額は額面で5万6316円です。

ただし、実際の受給額は個人差が大きいのが特徴なので、受給額ごとの人数もご紹介します。

厚生年金受給額ごとの人数

  • 1万円未満:6万1358人
  • 1万円以上~2万円未満:1万5728人
  • 2万円以上~3万円未満:5万4921人
  • 3万円以上~4万円未満:9万5172人
  • 4万円以上~5万円未満:10万2402人
  • 5万円以上~6万円未満:15万2773人
  • 6万円以上~7万円未満:41万1749人
  • 7万円以上~8万円未満:68万7473人
  • 8万円以上~9万円未満:92万8511人
  • 9万円以上~10万円未満:112万3972人
  • 10万円以上~11万円未満:112万7493人
  • 11万円以上~12万円未満:103万4254人
  • 12万円以上~13万円未満:94万5662人
  • 13万円以上~14万円未満:92万5503人
  • 14万円以上~15万円未満:95万3156人
  • 15万円以上~16万円未満:99万4044人
  • 16万円以上~17万円未満:104万730人
  • 17万円以上~18万円未満:105万8410人
  • 18万円以上~19万円未満:101万554人
  • 19万円以上~20万円未満:90万9998人
  • 20万円以上~21万円未満:75万9086人
  • 21万円以上~22万円未満:56万9206人
  • 22万円以上~23万円未満:38万3582人
  • 23万円以上~24万円未満:25万3529人
  • 24万円以上~25万円未満:16万6281人
  • 25万円以上~26万円未満:10万2291人
  • 26万円以上~27万円未満:5万9766人
  • 27万円以上~28万円未満:3万3463人
  • 28万円以上~29万円未満:1万5793人
  • 29万円以上~30万円未満:7351人
  • 30万円以上~:1万2490人

国民年金受給額ごとの人数

  • 1万円未満:6万5660人
  • 1万円以上~2万円未満:27万4330人
  • 2万円以上~3万円未満:88万1065人
  • 3万円以上~4万円未満:266万1520人
  • 4万円以上~5万円未満:465万5774人
  • 5万円以上~6万円未満:824万6178人
  • 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
  • 7万円以上~:178万3609人

参考資料

菅原 美優