2. 【年金支給月】8月に「22万円・46万円」支給される夫婦の違いは?
次の年金支給月は8月ですが、8月に22万円支給される夫婦と、46万円支給される夫婦の違いはなんでしょうか。
2.1 8月に年金22万円支給の夫婦
年金は偶数月の15日に、前月までの2か月分が支払われます。例えば、8月15日に振り込まれる年金は6月と7月の2か月分です。
自営業者やフリーランスで厚生年金に加入しておらず、満額の国民年金保険料を納めた夫婦は、8月に27万2000円支給となります。
ただし、年金の受給額が年間18万円以上の方は年金から国民健康保険料や介護保険料、住民税が天引きされるので、手取りは下がる場合もあるでしょう。
2.2 8月に年金46万円支給の夫婦
日本年金機構が示しているモデルのように、平均的な収入(平均標準報酬43万9000円)で40年間就業した場合の厚生年金と、満額の老齢基礎年金(満額)を夫婦2人分受け取れる場合、8月に支給される年金額は約46万円となります。
ただし、実際には社会保険料や住民税が天引きされるため手取り額は46万円を下回るでしょう。
3. 年金だけで生活するには
総務省の資料を見ると、年金生活に突入したあと年金収入だけで生活するのは基本的に現実的ではありません。
2023年における「二人以上の世帯のうち65歳以上の無職世帯の家計収支」を見ると、可処分所得が22万2725円、消費支出が25万2928円でした。つまり毎月約3万円の赤字が発生しています。
あくまでも平均値なので、すべての65歳以上世帯で赤字が発生するわけではありません。
しかし、年金生活に突入したあとは支出を抑えないと、黒字の家計を営むのが難しいことがわかります。
普段の支出を確認し、余計な支出がある場合は見直してみてはいかがでしょうか。たとえば、スマートフォンまたは携帯電話があれば、固定電話は不要なケースが多いでしょう。
また、スマートフォンまたは携帯電話を格安SIMに変更すれば、毎月の通信費を節約できます。
普段の生活で削れる支出を見直せば、健全な家計を営めます。ただし、節約に意識を向けすぎると生活が息苦しくなってしまうため、生活の質を落とさないような配慮も必要です。
無駄な支出は見直す必要がありますが、自分が価値を感じられる支出や人生を充実させるための支出(趣味や生きがいへの支出)などは、無理に削る必要はありません。
4. まとめにかえて
8月15日は年金支給日です。年金生活を送っている方は、年金支給を機に健全な家計を営めているか確認してみてはいかがでしょうか。
実際に受給できる手取りの年金額と貯蓄から取り崩す金額を確認したうえで、生活設計を考えてみてください。
参考資料
- 日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
- 日本年金機構「「ねんきんネット」によるご自身の年金記録の確認」
- 日本年金機構「令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和6年度版)」
- 総務省「家計調査報告 〔 家計収支編 〕 2023年(令和5年)平均結果の概要」
柴田 充輝