5. 老後の資金対策は何から始めるか?

老後について考える際、公的年金だけでは不安を感じる方も多いかと思います。

厚生年金の受給額に焦点を当てましたが、実際には公的年金だけでは十分とは言い難い場合もあります。多くの方が貯蓄を切り崩しながら生活している現状もあります。

そこで重要なのが「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を活用して、ご自身の受給予定額を確認することです。

「ねんきんネット」では、以下のことが実施できます。

  • ご自身の年金記録の確認
  • 将来の年金見込額の確認
  • 電子版「ねんきん定期便」の確認
  • 年金の支払いに関する通知書の確認
  • 国民年金保険料に関する通知書の確認
  • 電子版「被保険者記録照会回答票」の確認
  • 「ねんきんネット」による追納等可能月数と金額の確認
  • 通知書の電子データをマイナポータルで受け取る設定
  • 届書の電子申請

特に、ねんきん見込額のシミュレーションは、現役時代から計画を立てる上で重要です。

公的年金を増やすためには、以下のような選択肢が考えられます。

  • 国民年金のみの場合、付加保険料を支払ったり、働き方を変えて厚生年金に加入したりする
  • 厚生年金の場合、年収を増やす
  • 老後の生活を調整して繰下げ受給を検討する

公的年金は「受給開始から生涯受給可能」な点が大きなメリットですが、不安を感じる方もいるでしょう。その場合は、預貯金に加えて資産運用を考えることも有効です。

資産運用には、新NISAやiDeCoなどの制度があり、初心者でも始めやすくなっています。自身に合った運用方法を見つけて、老後の資金を安定させる準備を始めてみることをおすすめします。

参考資料

齊藤 慧