老後資金を作るために、資産形成を検討している人もいるのではないでしょうか。毎月3万円くらいなら、投資にお金を回せる人もいるかもしれません。

ただし、「新NISA」と「iDeCo」のどちらを使って資産形成を始めるべきか悩む人も多いです。

iDeCoと新NISAの比較は以下のとおりとなります。

【写真3枚】1枚目/iDeCoとNISA、2枚目/《シミュレーション結果表》積立投資「毎月3万円」を年率3%で運用した場合の資産評価額1/4

iDeCoとNISA

出所:厚生労働省「iDeCoの概要」

1. iDeCoとNISAの比較

iDeCO

  • 対象者:原則20歳以上65歳未満
  • 拠出限度額:年間14万4000円~81万6000円
  • 投資可能商品:投資信託、保険、定期預金
  • 購入方法:積立投資
  • 受取方法:原則60歳以降に受け取り
  • 税優遇:運用益が非課税、所得控除

新NISA

  • 対象者:18歳以上
  • 拠出限度額:年間360万円
  • 投資可能商品:投資信託、個別株式、ETF、REIT
  • 購入方法:積立投資、一括投資
  • 受取方法:いつでも引き出し可能
  • 税優遇:運用益が非課税

本記事では、新NISAとiDeCoどちらで資産形成を始めるべきか、選び方のポイントを4つ紹介します。資産運用を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

2. 【運用期間別】毎月3万円の積立でいくらの資産を築けるのか

新NISAとiDeCOの選び方のポイントを紹介する前に、月3万円を投資に回すとどれくらいの資産が築けるのかをシミュレーションしておきましょう。なお、運用利回りは年率3%とします。

積立期間別にみた資産評価額は以下のとおりです。

《シミュレーション結果表》積立投資「毎月3万円」を年率3%で運用した場合の資産評価額2/4

積立投資のシミュレーション結果表

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」を基に筆者作成

2.1 毎月3万円の積立投資を続けた場合に用意できる資産額

積立期間 資産評価額(元本部分)

  • 5年間 194万円(180万円)
  • 10年間 419万円(360万円)
  • 15年間 681万円(540万円)
  • 20年間 985万円(720万円)
  • 30年間 1748万円(1080万円)
  • 40年間 2778万円(1440万円)

毎月3万円の積立を30年間続ければ、1748万円もの資産を築けます。元本部分は1080万円のため、資産運用により700万円近く資産が増えることとなります。

資産運用がいかにお金を増やすために有効な手段であるかがわかるでしょう。

ではさっそく、資産運用をするにあたって新NISAとiDeCoのどちらを利用するか選ぶためのポイントを見ていきましょう。

3. 選び方のポイント1.対象年齢

選び方のポイント1つ目は、対象年齢です。

新NISAは国内在住の18歳以上であれば誰でも口座を開設できまずが、iDeCoは20歳以上65歳未満の人のみしか口座開設できません。

そもそも自分が口座開設の対象者であるかを、まずは確認してください。

4. 選び方のポイント2.投資対象商品

選び方のポイント2つ目は、投資対象商品です。

iDeCoは投資信託が主な投資先ですが、新NISAは投資信託以外にも個別株式やETF、REITなどのさまざまな資産に投資できます。

そのため、個別株投資で多くの利益を狙いたい人などは、新NISAを選びましょう。

ただし、老後の資産形成を目的とする場合は投資信託のみへの投資で十分かもしれません。投資信託は、複数の投資家から少しずつ集めたお金をプロが代わりに運用してくれる商品です。

1本購入するだけで、複数の株式や債券などに分散投資できます。

そのため、リスクを分散しながら確実な資産形成を行いたい人は投資信託が主な購入可能商品であるiDeCoを選んでも問題ないでしょう。

5. 選び方のポイント3.引き出すタイミング

選び方のポイント3つ目は、引き出すタイミングです。

新NISAはいつでも資金を引き出すことができますが、iDeCoは原則60歳以降にしか資金を引き出すことができません。

そのため、子供の学費を運用したい人やいつでもお金を自由に引き出したい人は新NISAがおすすめです。

一方で、老後資金を貯めたい人や途中で引き出せないことにより強制的に老後資金を確保したい人はiDeCoを選んでもいいかもしれません。

6. 選び方のポイント4.税優遇

選び方のポイント4つ目は、税優遇です。

新NISAもiDeCoも投資で得た利益が非課税になる点では同じですが、iDeCoでは掛け金が所得控除されます。ideCoで投資した金額が所得から控除されることで、支払う所得税と住民税が減る仕組みです。

そのため、投資をしながら節税したい人はiDeCoを検討しましょう。ただし、受取時には退職金との兼ね合いなどで税金が発生する場合があるため、事前に綿密なシミュレーションが必要となります。

7. 新NISAを使っている人が多数派【独自アンケート】

今まで新NISAとiDeCoの選び方のポイントをシミュレーションしてきましたが、実際にはどちらを使って資産運用している人が多いのでしょうか。

筆者のXでアンケートをおこなった結果は以下のとおりです。

【独自アンケート】NISAとiDeCo、どちらを利用している?4/4

アンケート結果の写真

出所:【1級ファイナンシャルプランナー】苛原寛(@hiroshiirahara)

7.1 NISAとiDeCoの利用実態

  • NISAだけやっている 46.2%(67票)
  • iDeCoだけやっている 2.1%(3票)
  • NISAとiDeCo両方やっている 42.1%(61票)
  • どっちもやってない 9.7%(14票)

iDeCoのみやっている人はかなり少数派で、新NISAが人気です。

いつでも引き出せることや制度が比較的簡単でわかりやすいことなどが理由として考えられます。どちらで始めるか検討する際の、1つの参考にしてみてください。

参考資料

苛原 寛