6月に4・5月分の年金が支給されました。次回の支給は8月15日です。

年金受給額は前年に比べて2.7%増となっていますが、物価高により増額の実感を感じにくくなっています。

年金の平均受給額は国民年金が約5万6000円、厚生年金が約14万4000円です。

年金だけで老後生活を営もうとすると、生活は苦しくなる一方でしょう。老後生活を不安なく迎えるには、できる限り年金額を増やせる工夫をしておきたいところです。

年金額を増やすには、どのような工夫が必要なのでしょうか。

この記事では、国民年金・厚生年金を増やすための裏ワザを紹介します。後半では年金の平均受給額や保険料の納付率について確かめます。

1. 国民年金・厚生年金を増やす3つの裏ワザとは

国民年金や厚生年金の受給額を増やす3つの裏ワザは、以下のとおりです。

  • 年金の繰下げ受給
  • 70歳まで働く
  • 付加年金を活用

公的年金制度は、工夫して使えば受給額を増やせる仕組みになっています。

将来のライフプランも踏まえながら、挑戦しやすいものに取り組んでみましょう。

2. 国民年金・厚生年金を増やす裏ワザ①年金の繰下げ受給

年金の繰下げ受給をすれば、受け取れる年金額が増えます。

年金の繰下げ受給は、年金の受け取りを先延ばしすることで、年金受給額を増やせる制度です。繰下げは66歳〜75歳まで可能です。

また、増額される金額は繰下げした期間により変動します。一度繰下げすれば、一生増額された年金額を受け取れます。

繰下げ期間別の増額率は、以下のとおりです。

【写真1枚目/全5枚】繰下げ期間別の増額率/厚生年金・国民年金の平均受給額一覧表は次ページから

繰下げ期間別の増額率

出所:日本年金機構「年金の繰下げ受給」

1年あたり8.4%増額され、75歳で受給する際は通常受給時に比べて84%増額されます。

65歳以降も仕事を続けたい人や年金以外の資産で数年ほど老後生活を営めそうな人は、繰下げ受給を検討してみましょう。