2. 国民健康保険料の上限が2024年度に引き上げへ

国民健康保険料は基本的に所得が上がるほど増加しますが、上限が設けられています。

しかし、毎年のように上限額は「1万円~4万円」の増額が続いているのです。

【写真1枚目/全4枚中】国民健康保険料の上限額の推移。以降の写真で「所得ごとの保険料早見表」を見る

国民健康保険料の上限額の推移

出所:厚生労働省保険局「国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について」

2000年には上限が60万円だったものが、2024年には106万円まで引き上げられました。この24年で46万円も増加しているのですね。

ただし、限度額(合計額)の超過世帯割合は1.4%台となっており、誰もが影響を受けるわけではありません。

厚生労働省の資料においても、「中間所得層の被保険者の負担に配慮」「引上げにより、中間所得層の伸び率を抑えられる」と繰り返し説明されています。

具体的な年収目安として、厚生労働省では以下のとおり試算を示しました。

  • 2023年度:給与収入 約1140万円/年金収入 約1140万円(給与所得 約960万円/年金所得 約960万円)
  • 2024年度:給与収入 約1160万円/年金収入 約1160万円(給与所得 約980万円/年金所得 約980万円)

では、高所得者以外に負担はないのでしょうか。

自治体によって保険料は異なりますが、目安として新宿区の国民健康保険料を見ていきましょう。