2. 世帯年収600万円台の家族のようすとは
ここからは総務省の資料より、「年収600万円台世帯」のようすについて見ていきます。
同資料をもとに、「年収600~650万円」「年収650~700万円」にわけて確認しましょう。
2.1 【世帯年収600~650万円】二人以上世帯の家族のようす
- 世帯主の年齢:54.2歳
- 世帯人員:3.09人(うち18歳未満:0.71人)
- 女性の有業率:55.6%
- 持ち家率:86.5%
- 平均年収:621万円
年収600~650万円の世帯主の平均年齢は54.2歳。女性の有業率は55.6%であることから、共働き世帯が半数以上であるとうかがえます。
片働きで「年収600万円」に到達している世帯は44.4%で、家族の人数は3人超。うち0.71人は18歳未満となりました。
18歳未満の子どもが1人以上いれば、その分「これからの教育費の備え」が必要になります。
2.2 【世帯年収650~700万円】二人以上世帯の家族のようす
- 世帯主の年齢:53.1歳
- 世帯人員:3.20人(うち18歳未満:0.82人)
- 女性の有業率:51.9%
- 持ち家率:83.8%
- 平均年収:672万円
世帯年収650~700万円世帯になると、世帯主の平均年齢は53.1歳となります。先ほどより低くなる要因は複数ありますが、ひとつに「役職定年」も考えられるでしょう。
また、女性の有業率が51.9%まで下がりました。こちらも18歳未満が0.82人となっており、今後教育費がかさむ世帯が含まれています。
次章では、いよいよ本題である「世帯年収ごとの貯蓄額」を見ていきましょう。
執筆者
シトラスコミュニティ短期大学経済学部・ワシントン州立大学人類学部卒業後、株式会社ニトリへ入社。接客、数値管理のノウハウを学ぶ。その後、ジブラルタ生命保険株式会社、ほけんの窓口グループ株式会社へ入社し約2000世帯の相談に携わる。自身の経験からも保障と貯蓄のバランスを重視している。現在は個人向け資産運用、保険の見直しのコンサルティング業務を行う。一種外務員資格(証券外務員一種)、TLC(トータルライフコンサルタント)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)を保有。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年5月29日更新)