2. 80歳から100歳まで安心して生活するにはいくらあればいい?
80歳時点で必要な貯蓄額を考えるには、80歳以降の家計の収支を確認しましょう。
2.1 公的年金はいくら受け取れる?
リタイア後の収入の柱である公的年金は、いくら受け取れるでしょうか。受け取れる公的年金は自営業などであれば国民年金(老齢基礎年金)のみ、会社員・公務員は国民年金と厚生年金を受け取れます。ここでは、厚生労働省のデータから男女別の公的年金の平均額(月額)を紹介します。
国民年金
- 男性:5万8798円
- 女性:5万4426円
国民年金+厚生年金
- 男性:16万3875円
- 女性:10万4878円
国民年金は保険料が一律で保険料を納めた月数で年金額が決まるため、受給額に男女差はあまりありません。一方、厚生年金は収入によって納める保険料が決まり、受給額は納めた保険料と加入期間によって決まります。そのため、一般的に収入額の多い男性の年金額のほうが女性より多くなると考えられます。
夫婦世帯の場合、夫婦ともに国民年金のみであれば世帯の年金収入は平均で月額11万3224円(5万8798円+5万4426円)です。また、夫婦ともに厚生年金に加入していた場合は、世帯で平均月額26万8753円(16万3875円+10万4878円)受け取れます。
より具体的な金額はねんきん定期便、ねんきんネットで確認しておきましょう。
また、公的年金からは所得税、住民税、健康保険料、介護保険料が差し引かれます。それらを差し引いた手取り額は国民年金のみの人で年金収入の約95%、厚生年金も受け取れる人で約90%を目安と考えます。