3.3 扶養の注意点3. 離婚や死別の時は?

扶養関係を維持したまま死別した場合には、第3号被保険者は遺族年金を受け取ることができます。

先立たれるのは悲しいことではあるものの、老後の経済的なリスクは相対的に低下します。

注意したいのは、第3号被保険者の状態で離婚した場合です。

まず、第3号被保険者の資格は喪失となり、さらに遺族年金の受給資格もありません。

扶養から外れて、そのままでは第1号被保険者となります。

年金分割制度はあるものの、自身が正社員として就職するなどしない限り、老後の生活リスクが大きく上昇します。

4. まとめにかえて

2024年年金財政検証において、第3号被保険者制度のあり方についての議論が進むと考えられます。

いきなり制度が変わる可能性は少ないですが、議論の方向には注視しておきましょう。

ご参考)国民年金の受給額一覧

国民年金の受給額一覧

出所:厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4426円

 

  • 1万円未満:6万5660人
  • 1万円以上~2万円未満:27万4330人
  • 2万円以上~3万円未満:88万1065人
  • 3万円以上~4万円未満:266万1520人
  • 4万円以上~5万円未満:465万5774人
  • 5万円以上~6万円未満:824万6178人
  • 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
  • 7万円以上~:178万3609人

 

参考資料

太田 彩子