帝国データバンク「6月の食品値上げ 614 品目」によると、値上げ品目は2022年で2万5768品目(値上げ率平均14%)、2023年で3万2396品目(値上げ率平均15%)、そして2024年は現段階で8269品目(予定含む。値上げ率平均17%)となっています※。

※調査時点の食品上場105社のほか、全国展開を行う非上場食品90社を含めた主要195社の2022-24年価格改定計画(実施済みを含む)。なお、品目数は再値上げなど重複を含む。

一昨年から相次ぐ値上げは確実に家計へ響いており、特に老後を控えた方は年金生活を不安に思うもの。

現代は長く働く方も多いですが、いつまで働けばいいのか、貯蓄は足りるのかと悩むものでしょう。

そこで今回は、65歳以上でリタイアしている夫婦世帯のお金事情を見ていきます。

1. 65歳以上・無職夫婦世帯の平均貯蓄額はいくらか

老後生活を支えてくれる一つが「貯蓄」です。

生活費の補填はもちろん、家具家電や車の買い替え、リフォーム、病気や介護費用など、まとまった貯蓄を保有しておきたいところ。

まずは総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」(2024年5月17日公表)を参考に、世帯主が65歳以上の貯蓄を見ていきましょう。

【写真1枚目/全6枚】65歳以上の貯蓄分布。2枚目~無職夫婦世帯たシニアの生活費をまとめてみる!

65歳以上の貯蓄分布

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」

上記によると、「世帯主が65歳以上の二人以上世帯」の貯蓄現在高は次のとおりです。

1.1 65歳以上の二人以上世帯の貯蓄額(平均・中央値)

  • 平均:2462万円
  • 貯蓄保有世帯の中央値:1604万円

一般的な年金受給開始年齢は65歳からですから、65歳以降を老後と考えると、その世帯の平均的な貯蓄額は2462万円。

ただし、平均は一部の富裕層の影響を受けやすいという特徴があります。

貯蓄を保有している世帯のより実態に近い中央値は1604万円まで下がりました。グラフで分布をみても、貯蓄の過程差の大きさがわかります。早くからコツコツ貯めていくことが大切でしょう。

次に65歳以上・無職世帯(二人以上の世帯)の平均貯蓄額を確認しましょう。

65歳以上で無職の二人以上世帯の平均貯蓄額は2504万円となっており、先程の65歳以上全体よりも高くなっています。

ただし、より実態に近い中央値は下がる可能性があり、家庭差も大きいと考えられます。

内訳をみると通貨性預貯金754万円、定期性預貯金846万円、有価証券480万円、生命保険などが413万円など。

貯蓄額を増やすには預貯金だけでなく、有価証券などを検討するのも一つでしょう。