ロシアとウクライナの戦争が始まって早2年ほどが経過。
エネルギー価格の高騰を皮切りに進行していった物価高騰の動きは、まだまだ継続する様子を見せています。
この物価上昇による家計への負担は皆様感じられているのではないでしょうか。
日々お金の相談などを耳にするなかで、2024年からスタートした新NISAを活用して少しでも生活を楽にしたいと考えられる方も増えてきているようです。
本記事では新NISAの「つみたて投資枠」を活用した積立投資で、10年間で資産をいくら増やす期待がもてるのか「積立額1~10万円」×「想定利回り3~10%」でシミュレーションしていきます。
1. 新NISAに設置された2つの枠「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の違い
2014年に創設されたNISAは約10年の時を経た2024年1月、より長期的な資産形成に適した内容に改良されました。
新NISAという制度には、大きく分けて2つの枠があります。
毎月少しずつ積み立てる形で投資を行うのに適した「つみたて投資枠」と、ある程度まとまった資金を一括投資して成長を見守るのに適した「成長投資枠」。それぞれの特徴をチェックしていきましょう。
1.1 【新NISA】「つみたて投資枠」の特徴
- 非課税保有期間:無期限
- 口座開設期間:無期限
- 年間投資枠:年間120万円
- 非課税保有限度額(総枠)最大1800万円
- 非課税保有限度額(総枠)再利用が可能
新NISA制度における「つみたて投資枠」で投資可能な商品は、金融庁が定めて長期積立・分散投資に適しているとされる一定の投資信託。
個別の株式に投資することはできないので注意が必要です。
1.2 【新NISA】「成長投資枠」の特徴
- 非課税保有期間:無期限
- 口座開設期間:無期限
- 年間投資枠:年間240万円
- 非課税保有限度額:最大1200万円
- 非課税保有限度額(総枠)再利用が可能
新NISA制度「成長投資枠」で投資できる商品は、投資信託や上場株式など。「つみたて投資枠」よりも投資可能な商品の幅は広いといえるでしょう。
ちなみに「つみたて投資枠」と「成長投資枠」は併用可能。投資初心者の方は、まず「つみたて投資枠」を利用して毎月少額を積み立てていく方法がおすすめです。
それでは「つみたて投資枠」を活用した積立投資によって、資産をどれくらい増やす期待が持てるのでしょうか。
次の章から、毎月の積立金額と想定利回りごとにシミュレーションした結果をみていきます。