3. 民間企業の退職金と比較

厚生労働省が2023年10月31日に公表した「就労条件総合調査」によると、退職金の平均額は以下の通りになりました。

  • 大学・大学院卒:1896万円
  • 高校卒(管理・事務・技術職):1682万円
  • 高校卒(現業職):1183万円

勤続年数ごとにみた退職金(大学・大学院卒)は、以下の通りです。

会社員の退職金(勤続年数ごと)

会社員の退職金(勤続年数ごと)

出所:厚生労働省「令和5年就労条件総合調査の概況」(以下同)

  • 勤続20~24年:1021万円
  • 勤続25~29年:1559万円
  • 勤続30~34年:1891万円
  • 勤続35年以上: 2037万円

勤続年数が35年以上ある場合、学歴別で退職金をみると以下の通りとなりました。

  • 大学・大学院卒:2037万円
  • 高校卒(管理・事務・技術職):1909万円
  • 高校卒(現業職):1471万円

民間企業の退職金と比較すると、教員の退職金は手厚く整備されています。

しかし、勤続年数が短いほど、退職金の受取額は少なくなりました。

勤続年数が30年以上34年以下の場合、退職金は以下の通りです。

  • 大学・大学院卒:1891万円
  • 高校卒(管理・事務・技術職):1094万円
  • 高校卒(現業職):800万円

退職一時金と年金制度をそれぞれ併用している企業もあります。

それぞれの制度を併用している場合、勤続年数35年以上の退職金は以下の通りになりました。

  • 大学・大学院卒:2283万円
  • 高校卒(管理・事務・技術職):2254万円
  • 高校卒(現業職):1610万円

大卒や高卒であれば、一部の都道府県の教員の退職金より高い結果となりました。