1.4 そもそもなぜ紙幣のデザインを変更するの?
日本の紙幣は1885年に最初の紙幣が発行されて以降、およそ20年周期で改刷が行われており、現在までに53種類の紙幣を発行しています。
定期的に紙幣のデザインが変更されるのは、偽造を防止することが大きな目的です。
紙幣が発行されてから長い期間が経過すると、印刷技術の発展により高度な偽造紙幣を作ることも可能となってしまいます。
そこで、定期的に紙幣のデザインを改刷して新しい技術を取り入れることで、偽造紙幣が作られることを防いでいるのです。
また、今回は偽造防止の目的に加えて、ユニバーサルデザインへの変更も取り入れられています。
指で触って紙幣の種類が分かる識別マークの位置を券種ごとに変えたり、紙幣に印刷される額面のサイズを大きくしたりなど、目の不自由な方や外国人にも紙幣の種類が分かりやすい工夫が凝らされています。
なお、新紙幣の発行にあたって、「旧札は使えなくなるの?」、「タンス預金の旧札は両替しないといけないのかな」と不安を感じている人もいるかもしれません。
続いての章で、旧札の取り扱いや注意点についてくわしく確認していきましょう。