1.2 【転職による年金】空白期間がある場合
企業勤めや公務員として厚生年金に加入する場合、国民年金は「第2号被保険者」にあたります。
第2号被保険者は退職翌日に資格を喪失するため、入社日が少しでも空く場合は、一旦第1号被保険者への切り替え手続きが必要です。
手続きは、資格喪失後14日以内に実施する必要があります。
自治体に確認して必要な手続きを進めましょう。
なお、第2号被保険者の資格は退職日翌日に喪失しますが、国民年金の支払いが発生するのは、退職日から月が変わったあとです。
同月に再就職する場合には、国民年金の支払い対応は不要となります。
一方で、無職期間が続いて月が替わったら、該当月は国民年金を自分で納付する義務が生じます。
1.3 国民年金へ切り替わる場合
正社員の3/4以下の労働時間もしくは労働日数となる非正規雇用に変わる場合、もしくは自営業・フリーランスなどに転職する場合は、再び会社勤めや公務員に復帰しない限り第1号被保険者となり、国民年金の納付義務が発生します。
国民年金は自分で納付対応を行う必要があるので、忘れずに手続きを進めましょう。
また、一般に国民年金に変わると、将来の支給額が減少します。
iDeCoや国民年金基金等を活用して、老後の収入を維持する工夫をするのも一案です。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年5月29日更新)