2024年1月から制度が変わり、新たにスタートした「新NISA」。投資によって得た利益が非課税になる国の税制優遇制度です。テレビやメディアで取り上げられることも多く、目にする機会が増えてきました。皆さんの周りでも「新NISA」で投資を始めた方がいらっしゃるのではないでしょうか。
2024年6月12日に金融庁が公表した「NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」によると、2024年3月末時点での「2024年の利用枠で買付があった金額」の合計額は6兆1791億2751万円にものぼります。
「新NISA」を利用する人が増えている中、「制度がいまいち理解できない」「何に投資をすればよいのかわからない」とスタートを踏み切れていない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、これまで証券会社、外資系保険会社で営業を経験し、現在ファイナンシャルアドバイザーとして金融業界に身を置き続けている筆者が、「新NISA制度」の概要と将来に向けた積立投資のシミュレーションをご紹介していきます。
記事後半では「積立投資をする際の注意点」についても触れていますので、ご参考にしていただければ幸いです。
1. 新NISA(ニーサ)制度をわかりやすく解説
まずは新NISA制度とは何か、という点ついて解説していきます。
1.1 新NISAのポイントまとめ
- 非課税保有期間:無期限化
- 口座開設期間: 恒久化
- 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」:併用可能
- 年間投資枠: 成長投資枠「年間240万円」・つみたて投資枠「年間120万円」
- 非課税保有限度額:全体で1800万円(成長投資枠:1200万円※枠の再利用可能)
仮につみたて投資枠だけを使う場合は、月10万円・年間120万円までの積立が可能になり、無期限で非課税保有ができるようになりました。
また、投資元本ベースで総額1800万円まで非課税枠の利用ができるようになり、これまで以上に多くの資金を長期間非課税で運用できるようになったのが「新NISA」です。
そんな新NISAですが、世間の人々はどのくらいの金額を投資しているのでしょうか。
次章で最新の意識調査の結果をご紹介します。