2. 就職氷河期にピークを迎えた営業職、この22年間で160万人減少した
では、当時、営業職はどのくらいの人数がいたのでしょうか。参考となる営業職の人数推移を見てみましょう。
総務省の「労働力調査年報」によると、営業職(販売従事者)人口は、就職氷河期真っ只中の2001年には968万人もいました。その水準がピークとなっています。一方、2023年は808万人と2001年と比較すると160万人も減少していることがわかります。
では、本当に営業職は160万人減少したのでしょうか。
実は、当時は存在していなかった営業職に代わる専門職が誕生していたのです。
3. 就職氷河期世代が知らない営業職とは何か、3つの役割を解説
就職氷河期に営業職を経験した人にとって、営業職はどのような業務を行う仕事とイメージしているのでしょうか。
営業とは、以下の業務を一人の営業が一気通貫で行うものだと感じるのではないでしょうか。
3.1 従来の一気通貫型の営業プロセスとは
A 見込み客の創出
↓
B 見込み客の獲得
↓
C 見込み客へのアプローチ(育成)
↓
D アポイント獲得
↓
E 商談
↓
F 成約
↓
G 成約後サポート
それに対して現在の営業職は、就職氷河期に知られていたいわゆる「営業職」とは異なり、「マーケティング」「インサイドセールス」「フィールドセールス」「カスタマーサクセス」の4つに分業化され、それぞれが専門的な役割を担うようになっています。
「マーケティング」は一般的な名称としてよく知られていると思います。一方で、「インサイドセールス」「フィールドセールス」「カスタマーサクセス」はいかがでしょうか。
今回は、後者の3つの営業プロセスとその仕事の中身を詳しく見ていきましょう。