近年ますます物価上昇のニュースをよく目にするようになり、6月からは定額減税もスタートしました。
「老後に向けて貯蓄しているけど、このまま物価が上がり続けたら資産は目減りしていくのではないか」と不安になる方も多いかもしれません。
また、周りがどれほど貯蓄で備えているかは気になるところです。。
そこで今回は、50歳代・二人以上世帯で「貯蓄3000万円以上」を達成している人は何パーセントいるのかを確認していきましょう。
1. 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄3000万円以上は何パーセント?
ここからさっそく、50歳代の二人以上世帯で「貯蓄3000万円以上」の人が何パーセントなのか見ていきます。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、50歳代・二人以上世帯の貯蓄事情をご紹介します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄3000万円以上の割合
- 11.2%
1.2 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1147万円
- 中央値:300万円
貯蓄3000万円以上という世帯は11.2%でした。
2019年に話題となった「老後2000万円問題」をクリアしている2000万~3000万円未満の世帯が5.4%となっており、合計すると貯蓄2000万円以上の世帯は16.6%です。
こういった高額の貯蓄をもつ世帯は全体の2割にも届きませんが、この層は経済的に比較的高い安定性が得られるでしょう。
一方で、貯蓄額の中央値は300万円となっており、多くの世帯が十分に貯蓄で備えられていないことが分かります。
データからも、貯蓄ゼロの世帯が27.4%となっており全体の「約3割」が、経済的に厳しい状況にあることがうかがえます。
また平均貯蓄額と中央値に差があることから、一部の富裕層が全体の平均値を引き上げていることが分かります。
このデータから、同じ50歳代でも世帯間で経済的格差が存在しているといえそうです。
では、貯蓄ゼロ世帯を除いた「金融資産保有世帯のみ」に絞ると数値に変化は表れるでしょうか。