4. 【お金の専門家からのアドバイス】理想の老後を迎えるために
ここまで老齢年金の「繰上げ受給・繰下げ受給」の仕組みや受給率を確認し、損益分岐点をシミュレーションしました。
受給開始年齢の正解は寿命を迎えるまでわからないと聞き、判断が難しいや不安を感じたのであれば、今からできる対策を始めていくことが大切となります。
具体的には資産運用により将来金の準備をすることも選択肢の1つです。現金のみで貯蓄する場合と比較して、資産運用を上手く活用すれば効率よくお金を増やすことが可能です。
今年からスタートした「新NISA制度」であれば、毎月少額の積立からできるものとなっているため、無理なく続けられる金額で資産運用を始める方が増えています。
実際に運用できる対象商品についても金融庁が選んだ長期・積立・分散投資に適した投資信託に限定されているため、初心者の方も始めやすいかもしれません。
ただし、投資信託含め資産運用は元本保障のないリスクがあるものであるため、デメリットやリスクを抑えるポイントなどを理解した上で活用いただくことが重要です。
資産運用はなるべく長い期間行うことがポイントであるため、理想の老後生活を実現するためにも自分に合った方法を探しましょう。
4.1 ご参考:国民年金・厚生年金の平均月額
厚生年金の平均月額
- 全体:14万3973円
- 男性:16万3875円
- 女性:10万4878円
国民年金の平均月額
- 全体:5万6316円
- 男性:5万8798円
- 女性:5万4426円
参考資料
奥野 友貴
執筆者
ファイナンシャルアドバイザー/証券外務員一種/FP2級/元銀行員
関西学院大学商学部卒業後、株式会社池田泉州銀行に入行。投資信託、保険商品、ファンドラップの販売を通じ、主に個人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。シニア世代から現役世代まで幅広い年齢層の顧客のコンサルティング業務を経験。一種外務員資格(証券外務員一種)、FP2級を保有。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
元銀行員/一種外務員資格(証券外務員一種)/LIMOマネー編集部金融ライター
一種外務員資格(証券外務員一種)。大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行に入社。三井住友信託銀行に転職後、資産運用アドバイザー業務に約10年間従事。
現役世代からシニア層、富裕層と幅広い個人顧客に対し、資産運用コンサルティングを行う。
<主な専門領域>
投資信託、ファンドラップ、外貨預金、生命保険、医療保険、住宅ローン、事業性ローン、贈与、相続、遺言信託、不動産など、多岐にわたる金融サービスと承継対策をワンストップで提案。特に、長期的な資産形成や富裕層向けのウェルスマネジメント、シニア世代への承継・相続の分野で豊富な知識と実績を持ち、表彰歴多数。
現在は、株式会社モニクルリサーチが運営する「くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のマネー編集部にて企画・執筆・編集・監修を担当。
厚生年金保険と国民年金保険(老齢年金・障害年金・遺族年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、資産運用を専門とする。
NISA、iDeCo、住宅ローン、カードローンなどの国民生活に直結する金融情報を始め、FX、株式投資、金(ゴールド)などの投資経験をいかし仕組みやリスクなどを分かりやすく解説。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数達成【2025年11月11日更新】